世界は新しい超大国の誕生を見つめているが、かつて、こういう誕生のプロセスが対立なしに進んだことはなかった。 ロシアとしては、対中関係における自国の経済的、軍事的、政治的立場について、考えずにはいられない。 現在の露中“パートナーシップ”を評価する時、中国が“誘導する”側で、ロシアが“誘導される”側という印象がぬぐえないからだ。 (略) ロシアは、中国にばかり血道を上げるのではなく、世界との、とくにアジア太平洋地域との、新たな関係を構築すべきだろう。 ロシア極東の発展に必要な技術をもたらしうる国とは、自ら多くの新技術を生みだしており、中国に依存しない工業中心地域の出現に関心をもつ国だ。 つまり、日本、韓国、アメリカである。この3国こそが太平洋地域の主要なパートナーだ。 日本と韓国がシベリアの重工業発展の主な原動力となるように、ロシアは努力しなければならない。 北方領土の一部返