前編はこちら:フィンランド,エストニアに日本は勝てるか(上) フィンランドの次に訪れたのは,フィンランドの南にある東欧の国,エストニアです。エストニアというと,「ソ連から独立したバルト三国の一角」というイメージしか浮かばないかもしれません。今のエストニアは,独立当初から外資の導入を進めた結果,東欧における製造業の拠点として注目を集める国へと変貌しました。 私が訪れたエストニアの首都タリンの町並みの印象は,共産主義下の東欧と,中世ドイツと,現在の西欧を混在させたようなイメージでした。まず郊外には,ソ連崩壊前後の東欧のイメージと合致するような,寒色系の古びた建物が立ち並んでいます。 都市中心に入ると,そこには巨大ショッピング・センターを含めた近代ビル群と,中世に入植したドイツ人が建設した旧市街が現れます。欧州では,タリンは中世の雰囲気と豊かな自然を併せ持つ観光地としても有名です。 さて,国