「3分の1ルール」とは、飲料や即席麺、缶詰、スナック菓子といった加工食品を対象としたもので、製造から賞味期限までの期間の3分の1を小売店への「納品期限」とし、3分の2を店頭での「販売期限」とする商慣習のこと。 少しでも新しい商品を望む消費者の「鮮度志向」に応えるとして、大手スーパーがメーカーや卸に要請し、1990年代に広がったと言われています。法律上の根拠はなく、明文化されてもいませんが、全国の流通現場に定着しています。 例えば、賞味期限が6か月の加工食品の場合、製造から2か月以内に卸業者から小売業者に納品する必要があります。この「納品期限」を過ぎた商品は賞味期限前でもメーカーなどに返品され、多くが廃棄されているのが実態です。 財団法人・流通経済研究所の推計によると、卸業者からメーカーへの加工食品の返品は、2010年度で1139億円分にも上っています。このほか、メーカーから未出荷のまま納品