鋭い牙を持った新種の草食恐竜の復元像(上)。南アフリカで見つかった頭骨(下)をもとに再現した(タイラー・キーラー氏提供) 【ワシントン=中島達雄】1960年代に南アフリカの約2億年前の地層で見つかった恐竜の化石が、新種の小型草食恐竜に分類された。 頭骨をもとに復元した結果、草食恐竜としては極めて珍しい牙のような犬歯を持ち、オウムのような顔をしていたと推定される。米シカゴ大の古生物学者ポール・セレノ教授らが3日、生態系に関する国際専門誌「ズーキーズ」に発表した。 新種の恐竜は「ペゴマスタックス・アフリカヌス」と名付けられた。セレノ教授らは歯のかみ合わせやエナメル質の分布から、犬歯は肉食のためではなく、敵にかみついて身を守ったり、雌の取り合いで雄同士が争ったりする場合に使われたとしている。体長は約60センチで、首から尾までの体は、ヤマアラシのような剛毛で覆われていたと考えられるという。
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