実験が行われたキャピラノ吊り橋 吊り橋理論(つりばしりろん)とは、カナダの心理学者であるダットンとアロンによって1974年に発表された「生理・認知説の吊り橋実験」によって実証された感情の生起に関する学説。吊り橋効果、恋の吊り橋理論とも呼ばれる。 一般に感情は「出来事→その出来事への解釈→感情」という経路で発生すると考えられている[1]。恋愛で言えば「魅力的な人物に出会う→魅了される→ドキドキする」という経路である。心理学者のスタンレー・シャクターは、実際には「出来事→感情→その感情への解釈」という、感情が認知に先立つ経路もあると考え、情動二要因論という情動の認知説を唱えた[1]。情動二要因論を恋愛で言えば「魅力的な人物に出会う→ドキドキする→これは恋?」という流れとなる。 社会心理学者のドナルド・ダットンとアーサー・アロンは、感情が認知より先に生じるのなら、間違った認知に誘導できる可能性が