イスラエルの放射線の安全性に関する専門家は7日、同国南部ネゲブ砂漠のディモナ原子力センターで1990年代に働いていた作業員らが極めて高いレベルの放射線にさらされていたと証言した。イスラエル紙イディオト・アハロノト(電子版)が伝えた。 この専門家は、がんにかかった同センターなどの元作業員ら44人が起こした労災認定請求訴訟で原告側証人として証言した。原告の一部は既にがんで死亡している。 証言によると、がんになった作業員らの中には被ばくの予防的な検査を受けていれば被害を軽減できた者もいたが、そのような検査は行われていなかった。既に死亡した作業員の息子は、父親が「施設では、表面化していない事故が数多く起きていた」と語っていたことを明らかにした。 (共同)