香港城市大学は、2021年4月1日、エアコンから排出される熱を効率的に電気に変換するシステムを開発したと発表した。 夏場にエアコンがないと過ごせない環境にある都市は世界中に多く存在し、エアコン使用によって熱が放出され都市の気温が上昇するという悪循環が大きな問題となっている。また、エアコンが排出する温室効果ガスも問題だ。 排熱の再利用というコンセプト自体は新しくないが、従来利用されている技術は200℃以上の高温の熱が対象となる。エアコンが排出する熱は50~80℃のため、従来の技術は適用できない。今回、研究者らは、このような低温の排熱から熱エネルギーを回収して電気に変換し、エアコン本体や照明などの電気製品に利用するシステムを開発したという。 開発されたシステムは、熱科学とナノテクノロジーを融合した「thermal nano technology(TNT)」が特徴で、回収した電気エネルギーによっ