共立耳鼻咽喉科 山野辺滋晴 2012年1月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp まもなくスギ花粉症の季節が始まりますが、今年のスギ花粉飛散ではスギ花粉に含まれる放射性物質が問題となりそうです。そこで、今年飛散するスギ花粉は危 険なのかどうか、花粉マスクを用いて内部被曝を防護できるかどうか、この二点について一耳鼻科医として考察してみることにしました。 林野庁が福島県他15都県のスギ林182ヶ所で行ったスギの雄花等に含まれる放射性セシウム濃度調査の中間報告[1,2]によると、スギの雄花に含まれる 放射性セシウム(Cs134+Cs137)の濃度は最も高いスギ林で1キログラム(乾燥重量)あたり約25万ベクレルと報告されています。この測定結果から人体が受ける放射線量が試算されており[3]、スギ花粉の飛散最高値2,207個/m3を用いて計算すると、成人