タービン建屋の事故で運転停止が明らかになった中国の高速炉の実験炉(CEFR、出力2万キロワット)。東京電力福島第1原発事故後、国内にある高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市、28万キロワット)への逆風とは違い、海外では高速増殖炉の開発が“追い風”に乗っている。 日本原子力研究開発機構などによると、海外では、ロシアとインドで高速炉の実験炉や原型炉計3基が運転中で、日本と中国で計3基が点検で停止中だ。 インドでは原型炉(50万キロワット)を建設中で、平成25年に運転開始を、ロシアでは実証炉(87万キロワット)を建設中で、26年に運転開始をそれぞれ予定している。 韓国では40年に実証炉(60万キロワット)の運転開始、52年には商業炉(120万キロワット)の運転計画がある。フランスも、一度は実証炉の運転をやめたが、34年に別の実証炉の運転開始を計画している。中国を含めて、どの国も福島原発事故後も高速炉の