天才少女と言われ続けて この秋、16歳少女の発した緻密にして寛容、成熟した言葉が、国内外で大きな反響を巻き起こした。現在公開中の映画『星の子』の完成報告イベントが9月に都内でおこなわれ、登壇した主演女優・芦田愛菜は、作品のテーマ「信じる」について司会者から芦田さんはどう思うかと質問された時、次のように話し始めたのである。 「“その人のことを信じようと思います”といった言葉がよく使われますが、それはその人自身を信じているのではなく、自分が理想とするその人の人物像みたいなものに期待してしまっているということだと思います。 “人に裏切られた”とか“期待していたのに”とは言われるけれども、それはその人が裏切ったわけではなく、その人の見えなかった部分が見えただけであって──」 彼女の豊かな語彙と成熟した思考は、まず各ポータルサイトのヘッドラインで報じられ、翌日以降のテレビ各局でも華々しく取り上げられ