あなたは自分の言動がひどく冷たくて無神経で思いやりの欠片もないこと、本当に分かってないの? と、たたみかけるように放った私の暴言に、夫は「わかってるよ、そういう特性をもってること」とこたえ、私は喉元まで湧き上がっていた次の暴言を飲み込んだ。 「それが俺のパーソナリティ。仕方ない」と夫は続けて言い放ち、苛立たしげに何杯目かのウィスキーを注いだ。 互いに声を荒げて罵りあった数日前のこと。 なるほど、夫はその特性を抱えて生きてきたのか。と、腑に落ちる。つまりは自覚があったのね。と、納得もする。 一見感じのいい夫は、親戚たちの前でそうであるように、おそらく会社でも、今いる友人たちの前でも、外の世界ではその特性をあらわにしない。多くの人が彼を善い人だと言い、優しい旦那さんやね、とも言われる。外にでても見るからに威張りたおしている私は、歯がゆく、もどかしく、ひどく孤独な悪人みたいな気分になる。 私にも
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