北海道開発局の工事などをめぐる汚職事件で東京地検特捜部に逮捕され、受託収賄など四つの罪で有罪が確定した「新党大地」代表の鈴木宗男・元衆院議員(64)は29日、「冤罪(えんざい)を明らかにしたい」として、東京地裁に再審(裁判のやり直し)を請求した。 再審を求めたのは、受託収賄とあっせん収賄の2事件。「新証拠」として、鈴木氏の公判に出廷した証人に検察側が事前に渡したとされる想定問答を提出した。証人の記憶に関係なく捜査段階で作られた調書の通りに答えるよう、検察側が証人に押しつけたと主張している。 鈴木氏は、開発局の工事や林野庁の行政処分をめぐって不正に口利きした見返りに業者から計1100万円を受け取るなどしたとして、懲役2年、追徴金1100万円の実刑判決が確定。衆院議員を失職し、10年12月〜11年12月の約1年間、服役した。