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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (9)

  • この本がスゴい!2020

    今年の一年早くない? トシ取るほど時の流れを早く感じるのは知ってるけど、今年は特に、あっというま感がすごい。恒例のこの記事、もう書くの!? と思ってる。 毎年、「人生は短く、読むは多い」と能書き垂れるが、今年は、「人生は加速的に短く、読むは指数的に多い」と変えておこう。 そして、昨年と比べると、世界はずいぶん変わってしまった。 基的に外に出ない、人と会わないが普通になり、マスク装備が日常になった。オフ会や読書会でお薦めしあった日々は過去になり、代わりにZoomやチャットでの交流が増えた。 ポジティブに考えると、そのおかげで、読み幅がさらに広がった。わたし一人のアンテナでは、絶対に探せない、でも素晴らしい小説やノンフィクションに出会うことができた。お薦めしていただいた方、つぶやいた方には、感謝しかない。 さらに、今年はを出した。 ブログのタイトルと同じく、[わたしが知らないスゴは、

    この本がスゴい!2020
    Humangas
    Humangas 2020/12/01
  • リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた

    「女の子の匂い」をご存じだろうか? 「臭い」ではなく「匂い」である。 よく言われる、せっけんの香りではない。デオドラントや柔軟剤、コンディショナー、乳液、ハンドクリーム、化粧水、オーラルケア、ファンデなどの香料、フレグランスでもない。それらは、女の子から漂ってくる様々な匂いを構成する要素にすぎない。 そうした、外づけの化合物ではなく、女の子自身から発する匂いだ。ココナッツミルクや白桃を想起させる、何とも言えない、「匂い」というより、「あの感じ」といえば分かるだろうか。心地よく、はっとする感じ、あるいは身体的にオンになる感覚である。 これは、わたしの変態性が生み出した妄想にすぎぬ、と考えていた。しかし、優れた先人たちの研鑽と研究の末、「女の子のいい匂い」とは、以下の物質であることが判明している。 ・高級脂肪酸と安息香酸エストラジオール ・ラクトンC10、C11 では、女の子の匂いを再現するこ

    リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた
    Humangas
    Humangas 2019/05/23
  • おっさんから若者に贈る「経験を買う」6冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    結論から言うと、経験は買える。 適切なタイミングで適切なと出会うことで、しなくてもいい経験や、身につけておくべき知恵を”買う”ことができる。今「おっさん」である私から、20年前の「若者」だった私に、いい仕事をする上で読んで欲しいを選んだ。 20年前は、炎上プロジェクトに飛び降りて、鎮火しつつ撤退する「しんがり」役を仰せつかっていた。負けることは決まっているが、死なないように生きることばかり考えていた。将来に漠然とした不安を感じていたものの、とにかく目の前の障壁をクリアすることが先決だと思っていた。 今はかなり違う。 身をもって得た経験や教訓はあるが、代償は大きく、もっと効率よく結果につなげることができたはず。この「効率」とは要するに時間だ。莫大な時を費やして手に入れた経験は確かに得難いが、そんなことをしなくても積むことはできた。どうすれば可能か、今なら分かる。 それはを読むことだ。

    おっさんから若者に贈る「経験を買う」6冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
    Humangas
    Humangas 2018/07/09
  • 『思考の技法』はスゴ本

    哲学するための装備を整え、著者自身の戦歴を踏まえながら自分のモノにする一冊。カタログ的なツール集というよりも、もっと大掛かりで強力な、知の増幅装置に近いイメージ。 「意味」「進化」「意識」「自由意志」といった、手ごわいテーマに対し、手ぶらで対峙しないための装備と考えればいい。オッカムの「かみそり」ではなく「オッカムのほうき」、藁人形論法ではなく「グールドの二段階藁人形」など、一般の思考道具よりも威力のある、77もの装備が手に入る。 たとえば、必要以上に多くの仮説を立てるべきでないとするオッカムの「かみそり」よりも、「ほうき」の方がより凶悪だ。なぜなら、自説に都合が悪いエビデンスや統計情報を掃き出して「なかったことにする」ほうきだから。著者ダニエル・デネットは、暗闇で犬が吠えなかったことが手がかりとなった、シャーロック・ホームズのあの推理を思い出させる。知的に不誠実な人が、不都合な事実を隠し

    『思考の技法』はスゴ本
  • 文章読本の名著90冊から抽出した『究極の文章術』と、わたしが強力にお薦めする2冊

    上手になりたい全ての人に。 文章術を紹介するエントリが定期的にもてはやされる。中身は似たり寄ったりなのに、なぜ? それは、文章「術」が好きだから。ほらあれだ、勉強「法」ばかりアレコレ試して計画するけど、勉強そのものはあんまり、というやつ。このは、そんな人にピッタリで、かつトドメを刺す一冊になる。 ご紹介の前に、わたしの方法をお伝えする。文章が上手になりたいのなら、次をひたすら繰り返すしかない(ソース俺、反論歓迎)。 1. 書け 2. 削れ これだけ。書き出しが決まらないとか、構成がまとまらないとか、悩みが尽きないのは分かる。でもこれしかないんだ。そして、1と2をやらないなら、文章読を読んでも無駄。あれは、作家さんが小遣い稼ぎにらしいこと言ってるだけで、それだけでは参考にならぬ。1と2を繰り返していくことで、腑に落ちるんだよ。教則だけで運転ができるかよ、泳げるのか? まず書け、そして削

    文章読本の名著90冊から抽出した『究極の文章術』と、わたしが強力にお薦めする2冊
  • デザインの科学『インタフェースデザインの心理学』

    「ファミコン『ドラゴンクエストIV』のパッケージイラストの主役が、一番小さく描かれているのに、最初に目に入ってくるのはなぜか」 これについて、中村佑介氏の解説が目鱗だ→【イラストの見栄えが良くなる】中村佑介先生の公開講座が凄い!。来は目立たせたいもの(主役)を大きく描くのが原則だが、彩度とコントラストを増やすことで、見やすい画面作りをしているという。 だが、もう一つ、このデザインには「主役」を主役たらしめるテクニックがある。それは以下の通り。 1. 人は、人の顔に一番興味を持つ 2. 人は、画面の中で、顔を最初に見る 3. 人は、画面の顔の視線の先に注意を向ける この原則を知ったのが、書だ。人はどのように認知し、判断し、行動し、そしてエラーを引き起こすのかについて、ウェブやアプリのデザイナー向けに、「100の指針」という形でまとめたもの。 「嘘のレベルは伝達手段で変わる」や、「読むと理

    デザインの科学『インタフェースデザインの心理学』
    Humangas
    Humangas 2014/03/20
  • 今すぐ使える『明日からつかえるシンプル統計学』

    まちがえるな、統計学は道具だ。統計は学ぶものではなく、使うもの。 これはわたし自身への戒言。だから、使い方を誤らない程度に理解していればいいし、そのために教科書をイチから読み込む必要も、Rをマスターする必要もない。もちろん様々な武器(統計手法)が使えるに越したことはないが、次のような問題と向き合っているなら、書をオススメする。 あと500人お客を呼び込むためには、いくら広告費が必要か? カスタードケーキがチョコパイに勝つには、「味の改良」と「販促キャンペーン強化」のどちらが有効か? クラス全体の成績が低迷している。国語と数学の両方が苦手な生徒だけ補習したほうがいいのか、全員に国語の補習をしたほうがいいのか 前任者から引き継いだデータが大量にあるが、それぞれの関係や着眼点がまとめられてない。どこから手をつければいいか? 社内のKPI(Key Performance Indicator :

    今すぐ使える『明日からつかえるシンプル統計学』
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    Humangas 2013/04/08
  • 大学入試問題で語る 数論の世界

    素数、完全数、ゼータ関数…数論の入門書は多々あれど、料理の仕方が素晴らしい。大学入試問題を俎上にのせ、次々と問題を解くことで、数論の深さと美しさを堪能するのだから。 高校生なら受験勉強を兼ねた好著になるが、むしろ書は受験を終えた人にオススメ。受験勉強として通り過ぎるには勿体ないから。かくいうわたしこそ、学び直すべき。「数学は暗記科目」と割り切ってチャート式をひたすら"覚えて"しのいでしまったからなぁ。 そして書は、「問題を解いて終わり」ではない。解いた後、問題が語りかけている世界の質を知らせるよう、問題を「改変する」のだ(ここが面白い&恐ろしい)。面白いというのは、ほんの一部を変えるだけで難問になりかわり、全く異なるアプローチを要するところ。さらにちょっとヒネるだけで、大学入試問題が、今なお解決されていない問題に大化けする。数論の先端を知るとともに深淵を覗き見たような気分になる。 た

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    Humangas
    Humangas 2012/04/19
  • 3週間でやりなおす「高校数学の教科書」

    習うより慣れろ、学ぶより真似ろ。 やりなおし数学シリーズ。いつもと違うアタマの部分をカッカさせながら、3週間で一気通貫したぞ。もとは小飼弾さんへの質問「数学をやりなおす最適のテキストは?」から始まる。打てば響くように、吉田武「オイラーの贈物」が返ってくる……が、これには幾度も挫折しているので、「も少し入りやすいものを」リクエストしたら、これになった。 書の特徴は、「つながり」。アラカルト方式を改め、高校数学の体系を一化しているという。なるほど、上巻の「数と式」の和と差の積の形に半ば強引に持ち込むテクは、下巻の積分の展開でガンガン使うし、図形と関数はベクトルと行列の基礎訓練だったことに気づかされる。ベクトルが行列に、行列が確率行列に、さらに行列がθの回転運動や相似変換に「つながっている」ことが「分かった」とき、目の前がばばばーーーっと広がり、強制覚醒させられる。 上巻 1章 数と式 2章

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