景色に意味がつくのが好きだ。建物を見上げたとき、ああ建物だなあという以上の感想を持ちたい。たとえば建物の脇にその階に入居する会社の名前をずらずらと書いてみたら、景色が変わって見えたりしないだろうか。 街の景色の上半分は建物だ。建築について詳しければその視界にいろいろなものが見えるのだと思うが、ぼくは今のところ「すごい高いな」くらいの感想しか持つことができず、残念に思っている。 すごい高いな たとえば東京・池袋のサンシャイン60といえば、60階建ての超高層ビルである。子どものころは、二階建ての道路(首都高)の向こうにびっくりするほど高いビルが建っているくらいの認識しかなかったが、いまは知っている。あの中には会社がいっぱい入っているのだ。ただ建っているだけじゃないのだ。 であれば、その中に具体的にはどんな会社が入っているのかを知ることから始めてみようかなと思った。景色が違って見えたりしないだろ