国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が抗議の電話やメールなどが相次ぎ中止となった問題で、愛知県は14日、芸術祭実行委員会などに届いた「県庁等にサリンとガソリンをまき散らす」などと書かれた脅迫メール770通について、県警東署に被害届を提出し、受理された。 脅迫メールは5~9日にかけて、実行委や…
国内の研究者の「学会離れ」が進んでいることが、科学技術振興機構と毎日新聞の調査で判明した。自然科学系の研究者数は増えているのに、なぜ学会の会員数が減っているのか。背景や影響を探った。 大学・企業コスト減 負担耐えられぬ研究者 学会離れの主な理由に挙げられるのは、大学や民間の研究環境が変化してきていることだ。 例えば前身組織を含め140年以上の伝統がある日本物理学会。1999年末時点の約1万9130人をピークに個人会員が毎年平均約160人ずつ減少している。昨年度まで学会の会計理事だった太田仁・神戸大教授(物性実験)によると、大学院生の会員数はこの20年間ほぼ横ばいで、減少分は主に大学教員だという。
衆院予算委員会で厚生労働省の毎月勤労統計について答弁する財務省関税局長の中江元哉元首相秘書官(左)。右端は安倍晋三首相=国会内で2019年2月18日午前10時23分、川田雅浩撮影 安倍晋三首相は18日午前の衆院予算委員会で、厚生労働省の毎月勤労統計の調査対象となる事業所の入れ替え方法が変更されたことについて、「私から何ら指示をしていない。我々が統計をいじって政策をよく見せようとしたわけでは全くない」と述べ、自身の意向によるものではないとの認識を示した。国民民主党の玉木雄一郎代表が「都合のいい数字をはじき出しているんじゃないか」と追及したのに答えた。 従業員30~499人の対象事業所に関し、従来は全ての事業所を入れ替えていたが、2018年1月から一部を入れ替える方式に変更された。これに先立つ15年3月に、厚労省幹部が、当時の中江元哉首相秘書官(現財務省関税局長)に入れ替え方法を説明。中江氏が
興和(名古屋市)と農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)は5日、ミノムシから糸を取る技術を開発したと発表した。自然繊維で世界最強とされるクモの糸よりも強く丈夫なことも発見した。新しい繊維などの材料として、自動車や航空機への応用が期待できるという。 ミノムシはミノガの幼虫。カイコやクモと同様、たんぱく質でできた糸を吐く。実験の結果、強度や丈夫さが優れているクモの糸に比べ、ミノムシの糸は、丈夫さでは約2・2倍、強度で約1・8倍など、すべての項目で上回った。そこで、自動車の外装にも使われる繊維強化プラスチック(FRP)にミノムシの糸を組み込んだところ、従来のFRPの数倍の強度になったという。他にも340度までの耐熱性があり、代表的なナイロン糸の5分の1の細さであるなど、さまざまな利点が見つかった。 ミノムシの糸は真っすぐに取り出せない難点があり繊維として使えなかった。しかし特殊な装置を
同性同士が結婚できないのは「法の下の平等」を定めた憲法に反するなどとして、複数の同性カップルが国に損害賠償を求め、来春にも東京など複数の地裁で一斉提訴する方針を固めた。同性婚の合憲性を正面から問う訴訟は国内で初めてとみられる。同性婚は今世紀に入って欧米を中心に合法化する国が広がっており、婚姻制度や家族のあり方を巡る議論の呼び水となる可能性がある。 日本では、同性同士が婚姻届を自治体に提出しても受理されない。民法などに禁止規定があるわけではないが、憲法24条が「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」と定めている。政府はこれを根拠に「同性婚の成立を認めることは想定されていない」との答弁書を今年5月に閣議決定している。
安倍晋三首相が、2020年東京五輪・パラリンピックの暑さ対策として、国全体の時間を夏季だけ早めるサマータイム(夏時間)の導入について検討する意向を示した。一方、夏時間を導入している欧州連合(EU)は、廃止の是非についてこの夏に本格的な検討を始めた。健康への悪影響など「利益よりも不利益が大きい」として廃止を望む声があるためだ。
ガムをかんでいる人が減った、と感じることはないだろうか。統計をみると、ガムは販売不振が止まらず、売り上げがピークからほぼ半減しているのだ。背景を探ると、さまざまな競合の台頭で存在感が薄れている現状が見えてくる。終戦直後のブームをきっかけに日本人に長年親しまれてきたガム。活路はあるだろうか。【増田博樹/統合デジタル取材センター】 ある東京都内のコンビニ。ガムなどのコーナーで、最も目立つ目線の位置にあるのはグミキャンディーだ。その下にはミントタブレット(錠菓)がずらりと並ぶ。ガムはさらに下の足元の最下段で、ガム購入が目的でなければ見落としそう。「(グミなど袋状の)ぶらさげるタイプ、(ガムなどの)置くタイプと商品の形状の関係もありますが、グミは伸びていますから」(コンビニ担当者)
スギから製造したアルコール。中央のびんとグラスに入った黄色っぽい液体は度数2%程度の発酵液、右側の透明な液体は14~15%程度の蒸留液=茨城県つくば市で2018年4月26日、大場あい撮影 森林総合研究所(茨城県つくば市)は26日、木材を発酵させ、木の香りを残したままアルコールを製造する技術を開発したと発表した。今後飲用のための安全性を確認し、民間企業との共同研究を経て2020年度までに世界初の「木のお酒」実現を目指す。 木から燃料用アルコールのバイオエタノールを製造する技術はあるが、硫酸を使用したり、分解しにくい木の成分「リグニン」と一緒に香り成分まで除去されたりするため、燃料以外に使うことは難しかった。 森林総研は、木を粉砕してクリーム状にし、食品用の酵素や酵母を加えることで、リグニンと香り成分を残したままアルコール発酵させる技術を開発。スギ、シラカバ、サクラ(ソメイヨシノ)などで試験製
早起きの学生アスリートほど、睡眠障害があるとの研究結果を、筑波大などのチームが国際睡眠医学専門誌に発表した。20歳前後は体内時計が夜型になっている人が多く、無理な早起きが睡眠障害につながっている可能性があり、練習時間の工夫も必要だという。 チームは2016年、同大など5大学の体育学部生で運動部に所属する906人(平均年齢19.1歳)に睡眠の状態を聞き、起床や就寝時刻など生活習慣との関係を調べた。 その結果、夜間によく眠れなかったり、日中に極度に眠くなったりするなど、睡眠障害と見られる学生は421人(46.5%)いた。午前8時台以降に起床する学生と比べ、午前5時台以前の人のリスクは5.5倍、同6時台で3倍、同7時台で1.8倍だった。
大阪大の昨年2月の一般入試の物理で出題ミスがあり、今年1月に30人を追加合格とした問題で、阪大は、追加合格者の転入学後の学生生活を支援する基金の創設を決めた。阪大関係者が明らかにした。原資は教職員の寄付金で賄う方針で、5000万円を目標に寄付を呼びかけている。 阪大によると、1月末時点で、追加合格者…
日清食品がカップ焼きそばの湯切りでダムの放流を体験してもらうためにオンラインストアで発売する「ダム湯切りプレート」の「月山ダム」(山形県)版=日清食品提供 日清食品(東京都新宿区)は29日、カップ焼きそばでダムの放流の感覚が味わえる3種類の「湯切りプレート」を発売した。主力商品の「U.F.O.」用で、カップ焼きそばのふたにダムの写真がプリントされたプレートをかぶせると、湯切り口から出るお湯がダムの放流のように見えるという。シンプルな仕組みだが、構想から商品化まで2年を要した「力作」で、同社オンラインストアでの限定販売。税抜き200円。 同社の広報担当者は「湯切りはカップ焼きそばで避けて通れない所作で、『面倒』などネガティブにとらえられがちだった。これを楽しいものに変えられたら、カップ焼きそばのポテンシャルが花開くと思った」と話す。一昨年からさまざまな企画が浮かんでは消え、昨年4月ごろに写真
5人に1人が軽い「便失禁」を経験したことがあることが、日用品大手のユニ・チャームの調査でわかった。尿失禁は、40代女性の3人に1人が経験しているとされ、メーカー各社も対応商品の開発に力を入れている。しかし、骨盤底筋(括約筋)の緩みからおこる便失禁は経験者の「知られたくない」という気持ちが強いこともあり、社会の認識も低いのが現実だ。【江刺弘子】 調査は今年2月、20~79歳の男女2万人を対象にインターネットを通じて行った。「最近6カ月以内に便もれを経験したか」との問いに、全体の約2割となる3920人が「ある」と回答。成人の5人に1人が、便もれの経験ありとの結果になった。
全国に分布するワモンゴキブリは雌だけで3匹以上いると、雄と交尾せずに子孫を残す「単為生殖」が促進されるとする実験結果を、北海道大の研究チームが13日発表した。単為生殖できる他のゴキブリも同様の性質をもっている可能性がある。動物学専門誌に掲載された。 害虫駆除では雌のフェロモンで雄を引きつけて殺虫し、繁殖を妨げる方法があるが、ワモンゴキブリは雌雄両方の駆除を徹底しないと効果が小さいと考えられる。 チームはワモンゴキブリを▽雌雄1匹ずつのペア▽雌1匹だけ▽雌だけ2~5匹--など11パターンで、それぞれ14組以上を容器で飼育。複数の卵が入ったカプセルのような「卵鞘(らんしょう)」を形成するまでの期間を2回目まで調べた。
文科省案 20年度に始める新テスト 現行の大学入試センター試験に代えて2020年度に始める新テストについて、文部科学省はセンター試験と同じ1月に実施し、新たに導入する記述式問題の採点を受験生が出願した各大学に依頼する方針を固めた。マークシート式の採点は従来通り大学入試センターが担う。文科省は11月4日にある国立大学協会の総会で説明する方向で調整している。 現行のセンター試験はマークシートによる選択式だが、今の中学2年生から対象になる新テストの「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」は思考力を重視し、国語と数学の一部で記述式問題が導入される。大学入試改革を議論する文科省の専門家会議が今年3月の最終報告で記述式の導入を提言した。
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