文部科学省は十八日、二〇一七年度から全国の高校で使われる教科書(主に一年生用)の検定結果を公表した。二年前に教科書づくりの指針が変わったことなどを受け、地理歴史、公民で竹島や尖閣諸島を「日本固有の領土」と記述する傾向が強まった。政府が閣議決定で憲法九条の解釈を変更した「集団的自衛権の行使容認」について多くの検定意見が付くなど、安倍政権の見解をより反映した教科書になった。 文科省によると、北方領土も含めた領土に関する記述は現行本から六割増加した。一四年一月に改定された学習指導要領解説では、北方領土と竹島、尖閣は「固有の領土」だと記述したうえで、編入した経緯や政府の主張、解決に向けた努力などを盛り込むよう求めている。適用は昨年度の中学校が最初だったが、教科書会社が政府の意図を先取りする形で一昨年度の小学校から領土に関する記述が増えていた。 高校への適用は今回が初めてで、対象となった二十四点す
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