国際司法裁判所が日本の南極海捕鯨を条約違反と判断後、初めて調査捕鯨船が出港した宮城県石巻市の鮎川港には26日、各地から捕鯨関係者が「ぜひ調査を成功させてほしい」と激励に訪れた。 早朝から晴天に恵まれた鮎川港には、海外メディアを含む報道陣30人以上が詰め掛けた一方、反捕鯨団体などの姿は見えなかった。 イルカの追い込み漁で知られる和歌山県太地町の三軒一高町長は「捕鯨関係者の間には、もう駄目だろうとあきらめの気持ちがあったが、無事この日を迎えられて良かった」とほっとした様子。 「国際司法裁判所の判決後、最初の調査捕鯨なので責任は重い。必ず成功させてほしい」と求めた。 商業捕鯨で年間4頭のツチクジラを捕獲する船の停泊港がある北海道網走市の河野宣昭水産港湾部長は「とりあえず一安心だが今後の不安はぬぐえない。調査捕鯨が続できるよう願っている」と話した。