ブックマーク / yashio.hatenablog.com (12)

  • 陰謀論への免疫力を高める - やしお

    陰謀論に感染すると人も周りも苦しい。免疫力を高める体質づくりには、以下のような習慣が必要だと思っている。 「相手が愚かだから」で解釈しない 「自分は全体を見えている」と信じない 義憤ではなく好奇心で見る 自分に一貫性を課し過ぎない 標準理論をまず勉強する どれだけ予防的な習慣を取っても100%は保証できない。しかしリスクは低減できる。自分自身への予防措置として一旦まとめておこうと思った。 陰謀論の見た目 陰謀論は「正しいもの」として現れる。整合的に(筋道が通っているように)見える。以下のような手段でその「正しさ」は支えられる。 前提条件を見せない・隠蔽する:「既に証明されている」「明らか」「当然だ」といった言辞で、前提への疑問や遡行をシャットアウトする。 検証不能な前提を導入する:実証的に存在を確認できないもの(闇の組織や神)、裏取りのできない人物の意図や発言、無関係な事象の結びつけ(こ

    陰謀論への免疫力を高める - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2023/02/07
    「義憤でなく好奇心」と言っても、暇アノンの大半はいけ好かないフェミニストをいじめて遊ぶゲーム状態で参加してるし、『ネット右翼になった父』もネトウヨ化の原因を娯楽性に求めているんだよね
  • 「オリンピックを楽しんだ奴が金を払え」へという個人間対立の深まり - やしお

    新型コロナ対応における政府の「不作為犯」ないし「未必の故意」によって、個人間の無用の対立が発生した。「オリンピックでかかった金は、テレビ観戦で楽しんだ奴が払え」という言説をここしばらくネットでよく見かける機会があり、それもこの一種だった。あるいは「旅行に行った人」や「自粛要請に従わず営業する飲店」を責めることも同様だ。 ベースで以下のような価値判断があり、私は個人(ないしは個人事業主)より政府を非難する。 責任は根要因をもたらした側が負う 責任は主体の大きさに応じて負う 啓蒙主義的な思考は取らない 責任は根要因をもたらした側が負う そもそもオリンピックがこの状況下で開催されていなければ、「テレビで楽しんだ人々」への憤りや憎しみは発生していなかった。最初から、「自粛」ではなく県外移動が制限されていれば、「旅行に行った人」はそうしなかった。「自粛」ではなく金銭的補償とセットになった営業制

    「オリンピックを楽しんだ奴が金を払え」へという個人間対立の深まり - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2021/08/15
    政権支持率が下げ止まらない辺り、「どうせ開催されるならとオリンピックは楽しんだけど、それはそれとして政府はクソ」と切り分けてる人は存外に多い。その人々が選挙で野党に投票するかはさておき、意識はしておく
  • 民主党政権を今さら振り返る - やしお

    安倍首相の辞任表明とは無関係に、そういえば民主党政権ってどうだったっけと思って今月を読んでみたのだった。 民主党政権 失敗の検証 - 日政治は何を活かすか (中公新書) 作者:日再建イニシアティブ発売日: 2013/09/21メディア: 新書 民主党が2012年末に下野した後、大学教授や弁護士らのプロジェクトメンバーが現役議員らにアンケートやヒアリングして、経済や外交など各分野ごとに民主党政権の来し方をまとめて2013年に出版されている。タイトルも「失敗の検証」だし、下野直後にまとめられていることもあって、どちらかというと成果より「どうして3年で崩壊してしまったのか」という内容になっている。 反面教師としての民主党政権 民主党の来歴(政権獲得まで) 民主党の来歴(与党時代) 民主党の来歴(政権を手放した後) 矛盾するアイデンティティ 党内ガバナンスの脆弱性 参院での不安定 マニフェス

    民主党政権を今さら振り返る - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2020/09/01
    今の大政党が複数ある民主主義国家の住人も、「自分たちが積極的に育てたのではなく生まれた時には既にあった」人がほとんどだから、日本が学ぼうとしても難しい所がある。ゼロからの民主革命並の労力が要るのかも
  • 「安定した政権は全て良い政権である」という感覚 - やしお

    「安倍首相をどうして支持するのか」という実感を綴った記事が非常に面白かった。 安倍総理は何故ここまで叩かれるんだろう - えすけーぷ37のブログ 支持者の内在的なロジックは非支持者からは極めて見えにくい。それが一定程度可視化された点で貴重であり興味深い。記事のおよその論旨は以下の通りだった。 長期政権は、政策が評価されたことの結果である。 外交・内政(経済)ともに一定の成果はあった。 各種疑惑(森友・加計・桜)は首相主導ではなく外在的なもの。 疑惑を野党が追求するのは、他に政権を叩く材料がないため。 仮に不正があっても些末なことで問題ではない。国益に叶う仕事をする者が良い政治家である。 ここには大きな特徴が二つある。 一つが「具体的なデータや論拠は提示されない」という点。一切が印象に基づいて構築される。「あくまでも一般人の肌感覚的評価です。」という一文は、そうした姿勢の自己言及として象徴的

    「安定した政権は全て良い政権である」という感覚 - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2020/06/02
    「公正世界仮説」という言葉が出てくると思ったがなかった/改憲や軍事行動には親和的な紛れもない右派の石破茂すら、安倍に親和的でない一点を以て「外敵の刺客」に見えるようになった人々はそんな所だろう
  • 映画『家族を想うとき』が冷静に見られなかった - やしお

    ケン・ローチ監督の『家族を想うとき』(Sorry We Missed You)は、どうしようもなく個人的な記憶が喚起されて冷静に見ることが難しい映画だった。忘れていた、完全に忘れていたわけではないけれど、日常的に意識したり思い出すことの少なくなっていた「お金がないと余裕がなくなって日常がキリキリと苦しくなっていくあの感覚」がよみがえって、12年前の両親との暮らしの記憶が一気に立ち現れて冷静でいられなくなるのだった。 (この映画は「ネタバレ」とは無縁のお話だとは思うけれど、内容について以下で触れているので一応ここで断っておく。) イギリスで暮らす一家の日常が描かれる。ホームレスにはならない程度の貧困にあえいでいる。父親は配送ドライバー、母親は訪問介護の職業に就いている。職にあぶれている訳ではなく、二人とも真面目に働いているし職業意識も高い。15歳くらいの長男は友人グループとのグラフィティにハ

    映画『家族を想うとき』が冷静に見られなかった - やしお
  • 外国人を労働力の機械にするシステム - やしお

    NHKスペシャルの『夢をつかみにきたけれど ルポ・外国人労働者150万人時代』(7/13放送)を見て、こんな風に人の人生と労働力を掠め取る仕組みなんだなと思った。留学生・技能実習生の問題は色んなところで散々指摘されて今さらのような気もするけれど、現在進行形の話でもあるし(今年の4月に入管法が改正されて拡大している)、自分が忘れないように整理しておこうと思った。 番組ではベトナム人に絞って事例が紹介されていた。 留学生の20代の青年が、退学して密漁に加わって転覆して死ぬまでの事例を追っていた。 日語を習得して日での学習・労働実績もあれば、帰国後も日系企業に就職できて高収入が望める。またベトナムの平均月収は17,000円だから、仕送りもできる。貧しい村で生まれたその青年は高校卒業後にベトナム国内で働いていたが、20歳で一念発起して日へ留学する。ここで100万円の借金を負う。 日で語学学

    外国人を労働力の機械にするシステム - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2019/07/17
    それが当然かどうかはともかくとして、現状、彼らに日本の選挙権はない。このひどい制度を変えるには日本人が問題意識を持つしかないし、逆に知らんぷりしようとすればいつまででもできてしまう
  • 天皇個人への肯定と制度への否定が同居すること - やしお

    しばらく前にはてな匿名ダイアリーで「みんな無邪気に天皇を信仰していてびっくり」みたいな記事が上がっていた。改元前後の大晦日みたいな盛り上がり方や、前天皇(上皇)へのみんなのリスペクトを受けて書かれたものだった。 生まれによって数多くの自由が制限される制度があるのは変だ、でも改元自体は面白いイベントだし、上皇という個人については尊敬できる、という感覚が割と一般的なんじゃないかと思っている。アイドルみたいに追っかけてるとか、崩御したら後追い自殺しますといった人は少数派だろう。それで「天皇を信仰している」と言われると「宗教みたいに信仰してるわけじゃなくて、一人の人間としては尊敬しているってだけだよ」と多くの人が答えるんじゃないかと思うし、自分の実感としてもそうなっている。 このあたりのことを自分の中でもせっかくの機会だし(?)整理してみたいと思って。 天皇制の否定 天皇や皇族は基的人権が保障さ

    天皇個人への肯定と制度への否定が同居すること - やしお
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    IkaMaru 2019/05/06
    人権がフィクションなればこそ、それは天より賦与され全人類に例外なくあると言い切らねば蟻の一穴からヒビが入り崩壊してしまう恐れがある。現実に達成できずとも「仕方ない」と言う訳にはいかんのよ
  • 権力に追従する技術 - やしお

    この前テレビをつけたら国会中継(衆院予算委)をやっていた。旅行の出発当日で荷造りしながらつけっぱなしにしていたら、途中で自民党の萩生田光一議員が質問者として出てきた。 萩生田議員は、日会議と創成「日」のメンバーで、国粋主義者で、安倍首相の追従者の筆頭、という漠然とした知識はあったけれど、実際に喋っているのをきちんと見るのは初めてだった。 萩生田議員の名前は、西村康稔議員とセットで「安倍首相の熱心な追従者」として覚えていた。 清和会の中で次期大臣の座を狙う二人だが、西村議員が、西日豪雨の際に安倍首相や小野寺防衛相を含む自民党議員が宴会をしていた写真をTwitterにアップして大炎上させたり、総裁選で「石破の応援演説に参加すれば将来に差し障る」と神戸市議を恫喝したことがバレたりして、「失点」を重ねている中で、萩生田議員の方がリードしている、というようなニュースを去年に見て、この二人の名前

    権力に追従する技術 - やしお
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    IkaMaru 2019/02/18
    政府がやりたいことから逆算して「どうしますか」という質問を与え、「こうしましょう」という明確な答弁で締めさせるので、一見するととても「建設的」。野党が「非建設的」に見える人が引っかかる詐術
  • 出口をふさいで人事権を握ると人が狂う - やしお

    財務省の文書改竄の話を見ながら、「出口をふさぐ」と「人事権を握る」を同時にやると、「正しいことをやる」より「人事権者に気に入られる(過剰な配慮や忖度をする)」を選ばざるを得なくなるんだ、みたいなことを思った。「出口をふさぐ」というのは、別に官僚をクビになったってアカデミックや民間でキャリアや実績を積み上げられるし、政権が変わればまたスタッフになれるかもといったパスがなくて、一度辞めたら二度と戻ってこれないといった出口のなさのことで、「人事権を握る」というのは2014年に設置された内閣人事局によって審議官クラス以上の各省庁の人事権が内閣に集約されたこと。 学校なんて行かなくても大丈夫、別に大学にも入れるしと思っている(親や周囲が思わせてくれる)子であれば大丈夫でも、そうでないと追い詰められて自殺してしまうのと似ているのかもしれない。 官僚は外部との流動性が低いというのは、日が「ポストに人を

    出口をふさいで人事権を握ると人が狂う - やしお
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    IkaMaru 2018/03/30
    パワーゲームを制することが「有能」で、選挙で担ぐべき立派な政治家である証だと考えている有権者が少なからずいそうなのが。「リーダーシップ」という具体性のない言葉が大好きな人々でもある
  • システムをハックする首相 - やしお

    安倍首相・内閣の言動がはちゃめちゃだとするなら、「どんな風にはちゃめちゃなのか」というより「どうしてはちゃめちゃが成立するのか」の方に興味があるし、「首相は愚かだ」と嘆くよりは「愚かな事態をシステムはどのように許したのか」を知りたい。 今の時点でどう見えているか記録を残しておけば、10年後くらいに読み返して面白いかもしれないと思って。 はちゃめちゃが成立する構造 はちゃめちゃが安定して存在するには、「はちゃめちゃを許容する構造」と「はちゃめちゃを用意する構造」の両方が必要になる。 おふとん(=眠気を許容する構造)と眠い人(=眠気を用意する構造)の両方がそろって安定した睡眠が成立するみたいな感じ。おふとんだけあっても全く眠くなければ睡眠は発生しないし、眠い人がいてもおふとんが無ければぐっすり眠れず目が覚めてしまう。 それから眠くなかったのにおふとんに入ったら眠くなってしまうといった、「許容す

    システムをハックする首相 - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2017/06/02
    そもそも「アベノミクス」なる経済政策自体がアクセルブレーキ同時踏みの場当たり的なものなのだが、うまいことアクセルを踏んでいることだけをアピールするのに成功した、成功してしまった訳で
  • いい物を作れば批判も気にならないなんて嘘 - やしお

    数日前に「進撃の巨人」の映画で、プロデューサーが「ハリウッド映画でも見てろ」みたいなことを毒づいて軽く炎上した、といった記事のはてなブックマークで、 金さえあったらとか、嫌々作ったから、批判されたきっかけに、音が出たんやね。低予算なら低予算のプライドもって作れば批判なんて気にならないはず。問題は自分も最高のもの作ったって思えてないこと。 というコメントがたくさん星を集めて「人気のコメント」の2番目にあった。 脱力しながら、でも、自分で真剣に物を作って公開したことのない人にとっては割とそんな風に見えてるんだろうなと思った。 スルースキルが向上しただけ 批判を浴びても一々反論せずに、黙々と作り続けているような作家たち(映画作家でも小説家でもデザイナーでも何でも)がいる。特に著名であればあるほどそうだろう。そうした人たちをただ外側から見る分には「当に自信があるから、批判なんて気にならないんだ

    いい物を作れば批判も気にならないなんて嘘 - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2015/08/06
    大抵の映画への批判は話やキャラクターに関するもので、予算的制約とは無関係な未熟さ、粗さに起因してると思うのだけど。「特撮がしょぼい」「スケールが小さい」という批判はあれど、話が面白ければ許されるよ
  • 「厳しすぎる社会」は「だれも責任をとらない社会」 - やしお

    バイトが冷蔵庫はいったりして店つぶして賠償金数千万なんてひどすぎる。だって会社が店を閉店したのは、世間様の空気に屈した(先読みした)からなのに。冷蔵庫の清掃や商品の廃棄、客への補償に対する賠償請求ならまだわかるよ。でも世間力の強さをバイトのせいにするなんてとんでもないよ。 だけど世間様(ブコメとかヤフコメとか2ちゃんしか見てない……)は「そうだ、こいつをつぶせ!」ってゆう。1アウトで人生ゲームセットにしろっていう。賠償金払ったら終わりじゃなく、復学もダメ、まともな就職もダメ、一生日の目を見るなという。 「こういうやつが社会に出る前に潰せてよかったね」みたいなコメントを見かける。「一度失敗した人間は、また失敗するかもしれないから潰せ」ってわけだ。でも「一度失敗した人間は、今度は学習して上手くいくかもしれない」とだって言える。けれど、そうは言わないんだ。 あるいは「社会秩序を乱すことは許されな

    「厳しすぎる社会」は「だれも責任をとらない社会」 - やしお
    IkaMaru
    IkaMaru 2013/08/31
    冷蔵庫に入った人間、拡散して騒いだ人間、過剰反応した親会社の人間、みんな一緒に店を潰した。なのに責任を取るのは最初の一人だけ
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