20年前に打ち上げられ、土星の輪の鮮明な映像を撮影するなど数々の成果を上げてきた探査機、「カッシーニ」がことし9月の引退を前に、26日、初めて輪の内側に入り、土星にこれまでで最も近づいて観測する、最後の任務が始まりました。 カッシーニは、まもなく燃料がなくなることから引退が決まり、最後の任務として、土星にこれまでで最も近づいて観測するために初めて、土星の輪の内側に入ることになりました。 NASAによりますと、カッシーニは、衛星の重力を利用して進む方向を変え、日本時間の26日午後5時以降、土星の表面と、最も内側の輪の間に入ったということです。 輪の内側はちりが高速で飛び交い、機器が破損するおそれがあることからカッシーニはアンテナを進行方向に向けて盾のようにして飛行しています。 このため、一時的に地球との交信ができなくなっていますが、日本時間の27日午後には最新の映像が送られてくる予定です。