【サンパウロ山本太一】経済危機が深まる南米ベネズエラから大量の難民流入が続くブラジル、コロンビア両国の国境沿いの町が苦境に立たされている。人口の1割を超える難民が滞在するとみられるブラジル北部ロライマ州の州都ボアビスタでは、住む場所のない難民が路上にあふれ、治安も悪化。テメル大統領は12日、現地を視察し、他州に難民の受け入れを促す方針を表明した。 「ロライマで市民の雇用が奪われている。難民が来るのを妨げはしないが、流入を調整する」。州政府当局者らと面会したテメル氏はそう語り、連邦政府内に特別チームを設立すると表明。チームが難民受け入れ先となる他州と調整し、ロライマ州政府への財政支援も検討するという。