2016年、ソフトバンクグループは、CPUコアベンダーである英アーム・ホールディングス(ARM Holdings)の株式を総額約240億ポンド(約3.3兆円)で取得し、100%子会社とした。狙いは、これから成長するAI(人工知能)/IoT(Internet of Things)関連市場でのビジネスを直接的、または間接的に有利に進めることにあった。直接的には組み込みシステム向けCPUコアとして広く普及するArmのロイヤルティー収入が、間接的には世界中のAI/IoT関連開発の動きを俯瞰(ふかん)できる情報が、アームを通じて入ってくるからだ。 ところが、現在、利用が広がりつつあるオープンソースの命令セット・アーキテクチャー(Instruction Set Architecture:ISA)「RISC-V」は、こうした目論見(もくろみ)を外させる可能性がある。 時代の要請に応える技術としてRISC
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