日立製作所、東芝、三菱電機の重電3社の2015年3月期は、いずれも過去最高営業益を更新するのが確実だ。リーマンショック以降、長引くデフレや円高に苦しめられてきたが、新興国市場やBtoBへの展開を加速させた政策がようやく花開いたといえる。 直近の2014年度第3四半期(4~12月)決算は3社ともに増収増益となった。営業利益ベースでは、日立が3221億円(前年同期比9%増)、東芝が1648億円(同6%増)、三菱電機は2013億円(同41%増)。特に好調を牽引しているのがインフラ関連部門だ。中国でのビル建設活況に伴う昇降機(エレベーター)の新設、新興国での鉄道整備、さらに景気回復が進む米国やアジアでの業務用空調の需要増など、海外案件に支えられた。一方、国内の消費回復の遅れから、家電部門は苦戦をしいられた。 日立はインフラ、東芝はデバイスが引っ張る 日立では鉄道関連や昇降機などの社会・産業システム