アメリカを除く環太平洋経済連携協定(TPP11)が12月30日、発効した。巨大な自由貿易圏が誕生しただけでなく、著作権をめぐっても大きな変化があった。著作権保護期間の死後50年から70年への延長だ。 創作者の権利がより長く守られ、その恩恵を子孫が受けとる。一方で、70年も保護されてしまうと、その分再利用が難しくなり、権利者が誰かわからなくなったり、死蔵されたりしてしまう作品も増える。 「著作権保護期間の延長を考えるフォーラム(thinkC)」では保護期間の延長派・慎重派それぞれの論点をまとめ、議論を尽くしてきた。その中では、延長はメリットよりもデメリットが大きいという意見が大勢を占めていた。 TPP11発行に伴う著作権保護期間の延長を受けて、ネットでは「著作権保護期間の延長を乗り越えて、作品を死蔵から救うためのしくみを進めよう!」と署名活動も始まった。 「流通促進が、次の世代や世界への責任