国際科学技術財団(吉川弘之理事長)は25日、科学技術の進歩に貢献した研究者をたたえる今年の日本国際賞受賞者を発表した。生命科学・医学分野は岸本忠三・大阪大名誉教授(71)と平野俊夫・大阪大教授(63)の日本人2氏、情報・通信分野はデニス・リッチー・米ベル研究所特別名誉技師(69)とケン・トンプソン・米グーグル特別技師(66)の米国人2氏が選ばれた。 岸本氏と平野氏の功績は「インターロイキン(IL)6の発見から疾患治療への応用」。免疫機能の中心的役割を担う細胞の一つのBリンパ球に作用し、抗体産生を誘導する生理活性物質のIL6を昭和61年に発見。構造や特性、細胞内シグナルの情報伝達経路を分子レベルで解明し、関節リウマチなどの炎症性疾患に対する画期的な治療薬開発への道を開いた。 リッチー氏とトンプソン氏の功績は「UNIXオペレーティングシステム(OS、基本ソフト)の開発」。両氏はUNIXと呼ばれ