世界の人口膨張が止まらない。一方、日本の人口は、まもなく減少に転じようとしている。それも大変な勢いで――。 たとえば国立社会保険・人口問題研究所が06年におこなった推計によれば、世界の人口が90億人を突破すると考えられている2050年頃、日本の人口は9000万人前後に。さらに2105年には4500万人ほどになるとも言われる。現在の日本の人口は1億2800万人。つまり今後100年で、約3分の2の日本人が消えるという計算だ。 もしこの推計通りに進めば、世界で誰も経験したことのない人口激減社会に突入する日本。いやすでに、日本の人口減少は「ジャパンシンドローム」とも呼ばれ、これから多くの先進国が直面するだろう人口減少を、いち早く経験するサンプルとして、世界中からその動向が注視されているという。 とはいえ1万年におよぶ歴史を振り返ってみると、日本列島が人口減少に直面したことは、実はこれが初めてではな