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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/semi_colon (21)

  • DNAでもRNAでもない新たな遺伝物質XNAについて - 蝉コロン

    科学遺伝、進化できる物質作製に成功 生命起源や研究に貢献 - 47NEWS(よんななニュース)進化するだなんだ言っていますが、どうなんでしょう。実際の論文はこちら。 Synthetic Genetic Polymers Capable of Heredity and Evolution さて、DNAの構造はこんな感じです。http://en.wikipedia.org/wiki/File:DNA_chemical_structure.svgデオキシリボースという五炭糖(図中オレンジ)がリン酸(図中黄色P)を介して連なっていて、AGCTの塩基が枝みたいに伸びています。二鎖の相補対が点線で結ばれてます。ちなみに図でバックボーンと書かれているように、塩基がなくても縦のリン酸結合の数珠つなぎ自体は壊れない。DNA二鎖だったらそういう塩基のない部分は歯抜けみたいになりabasic siteと呼ば

  • 激しい運動後のマッサージが効く仕組み - 蝉コロン

    科学時事ドットコム:マッサージ効果の詳細解明=細胞でミトコンドリア生成−加大学記事の見出し見て「なんか胡散くさい・・」という印象だったけど、論文見てみるとまあそれなりではあるようです(エラそう)。 論文の掲載誌はScience Translational Medicine。これは当ブログではちょくちょく登場する。応用寄りの基礎研究って感じで僕自身が理解しやすい(そして記事にしやすい)雑誌です。 論文;J. D. Crane, D. I. Ogborn, C. Cupido, S. Melov, A. Hubbard, J. M. Bourgeois, M. A. Tarnopolsky, Massage Therapy Attenuates Inflammatory Signaling After Exercise-Induced Muscle Damage. Sci. Transl. M

  • カンブリア紀にびっしり生えてたチューリップのような動物 - 蝉コロン

    動物あらあら おやおや それからどんどこしょー♪PLoS ONE: A New Stalked Filter-Feeder from the Middle Cambrian Burgess Shale, British Columbia, CanadaFigure 10より。アノマロカリスでおなじみのカンブリア紀の動物です。5億年以上前だよ。カナダのブリティッシュコロンビアにあるバージェス頁岩から見つかった化石。こいつは1983年にすでに発見されていたのだけれども、最近まで誰も詳しく調べた無かったみたい。MOTTAINAI。学名はSiphusauctum gregariumといって"カップ型、びっしり生えてるー"みたいな意味多分。チューリップのベッドと呼ばれるほど密集して生えてたようだ。少なくともこの時代のこの地域ではかなり栄えていたっぽい。あたり一面のチューリップ畑(動物)。復元図はSc

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    Itisango 2012/01/30
  • 単細胞生物から多細胞生物へたった60日で進化させたぞー!という論文 - 蝉コロン

    科学単細胞生物から多細胞生物になったので、進化の過程でなかなかのビッグイベントだと思うのだけれど、やってみたら結構あっさりいけたよという論文。 Experimental evolution of multicellularity 酵母です。出芽酵母。真核生物で普通は単細胞。それがこんなんになっちゃいました。スノーフレーク状だという。こんなん降ってきたら楽しいね。 どうやったかというと、多細胞になったやつをセレクションする実験系を編み出した。つーかただ液体培養したやつを弱く遠心するだけみたいなんだけど、それで塊になってて重力で早く落ちるやつを選択的に回収、培養を続ける。最初のうちはそれでも単細胞っぽく振る舞うんだけど、それを二ヶ月350世代ほど続けると、みんなお互いくっついたままのになる。10回やってみんなそうなったので、収斂進化とも書かれている。 うーん、どうだろう。血球系の細胞を飼ってい

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    Itisango 2012/01/25
  • 僕が最新科学ニュースをチェックしているサイトのご紹介です - 蝉コロン

    科学明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。せっかくなので僕が普段チェックしているサイトをご紹介したいと思います。簡単に言うとこのブログのネタ元です。並べてみるとメジャーどころばかりだけど、こういう紹介すらあんまり日語では見かけないので。 というのも、こないだ「Scientific Americanを読む*1習慣をつけて英語力を鍛えよ」みたいな話を聞いたのです。讃えよ鉄兜!ただScientific Americanは情報が多いと言うか興味のない分野も充実しているので、いくつかのサイトから好きな分野だけ取ってくると良いのではと考えた次第。そして私どものように、ブログ更新をモチベーションにいろんな科学記事の英文読んだらいいんじゃないかなとというご提案です。当に英語力が上がるのかは分かりませんが、まあ馴染みは持てるだろう。 以下、よく見ている順です。僕が興味を持ってい

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    Itisango 2012/01/04
  • 「第三の万能細胞」の報道。 - 蝉コロン

    科学ES細胞とiPS細胞に続く「第三の万能細胞」という記事があった(asahi.com(朝日新聞社):第3の万能細胞「作製成功」 米チーム、ヒト卵子を使用 - サイエンス)。なんか別の「第三」と呼んで欲しそうなものが最近日から報告されていた気がするけれど、世界ではほぼ無視されているので仕方がない*1。 さて、iPS細胞は例えば患者由来の皮膚とかの体細胞を多能性幹細胞(俗に言う万能細胞)にするという技術。一方クローンヒツジのドリーの頃に期待されていた技術は、体細胞の核を未受精卵の核と置き換える核移植(Nuclear Transfer; NT)で、受精卵と同じように発生が進めばそこからES細胞を作ることが可能で、これはntES細胞とかSCNT-ES細胞とか呼ばれていた。 ところがヒトntES細胞の樹立はこれまで確認されていない。NT後に細胞分裂(卵割)が進まないのです。体細胞クローン個体が作

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    Itisango 2011/10/06
  • 2011年イグノーベル賞の関連論文など - 蝉コロン

    科学参照:THE IGNOBEL PRIZE WINNERS ARE HERE! | The Scicurious Brain, Scientific American Blog Network 生理学賞:リンカーン大学のAnna Wilkinsonさんと仲間たち。Current Zoologyに載った論文。"No Evidence of Contagious Yawning in the Red-Footed Tortoise" アカアシガメではあくびは伝染らない。謎の多い「あくびが伝染るメカニズム」の研究において、伝染らない動物の存在は極めて有用!こちら、no title、Current Zoology (2011)化学賞:滋賀大学の研究チーム。火事などの緊急事態においてわさびを噴霧することで寝ている人に知らせる研究とわさびアラームの開発。現在特許出願中(US patent appli

  • イヌは肺がんを嗅ぎ分けられるか? - 蝉コロン

    動物イヌが人の病気を嗅ぎつけるみたいな話はたまに見かける。イヌは揮発性有機化合物VOCを嗅ぎ分けることができるので、疾患特異的なVOCが患者から出てればそういうことも可能かもしれない。 BBC News - Sniffer dogs detect lung cancer Canine scent detection in the diagnosis of lung cancer: Revisiting a puzzling phenomenon 肺がんは早期診断が決め手。呼気が診断に使えれば理想的。そういうセンサーの技術開発は進んでいるが、そもそも何の物質を診断のターゲットにしたらいいかもわからない現状。 被験者220名。内訳は健康110名、肺がん60名、和田アキ子がCMをしているCOPD(慢性閉塞性肺疾患)50名。バイアス、交絡因子になりそうな既往歴、投薬状況、臨床病理学的データも検討。

  • 電磁場と子どもの喘息 - 蝉コロン

    社会2011-08-02 - 品安全情報blog 内科開業医のお勉強日記 : 母体の磁界暴露と子供の喘息リスクの関連ブックマークでの僕のコメントは「ぬう」とかそういったものです。にわかには信じられない。 論文論文はこれ:Arch Pediatr Adolesc Med -- Abstract: Maternal Exposure to Magnetic Fields During Pregnancy in Relation to the Risk of Asthma in Offspring, August 1, 2011, Li et al. 0 (2011): archpediatrics.2011.135v1ちょっと電磁場(電磁界)EMFと磁場(磁界)MFの使い分けや相関がわかんないんだけど調べたのはMFです。 Kaiser Permanenteというサンフランシスコの管理ケアコン

  • 分類上の立ち位置があいまいな亀 - 蝉コロン

    動物, 科学そしてところで亀は今までその分類上の位置が何だかあやふやだったのだ。 爬虫類のカメとトカゲは近縁ぽい。カタツムリの殻から中身が出てきたらナメクジになるのかなと思っていたように、亀も甲羅から出てきたらトカゲ的なものであってもおかしくはない、漫画的イメージでは。写真で見たら違うかも。マンガで亀が怒ったり驚いたりしたときにトカゲみたいなものがスポーンと出てきてたような気がする。あ、でも口が鳥のくちばしっぽいか?まあいいや、古典的な形態学の観点からはカメとトカゲはちょっと遠くに置かれていた。 「お前は出っ歯だからげっ歯類!」というように過去の研究者は形態を基準にして動物の分類をしていた。「アゴなしは無顎類!」とかね。そして化石とかと比べながらこんな風に分岐してったんじゃないかなどと考えていた。まあそらそうだわな。で、近年はもっとDNAとかで分子系統学なデータも盛り込んできたのだけれど、

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    Itisango 2011/07/25
  • 希少・難治性疾患とマイクロドネーション - 蝉コロン

    医療希少・難治性疾患。rare diseaseとかorphan diseaseとか言います。rareはレアでorphanは孤立無援の意味です。diseaseを付けると、辞書的には奇病と訳がついているのだけど、最近は希少・難治性疾患と呼ぶみたいですね。neglected disease「顧みられない病気」というのもあるのだけれど、同じものを指すと思います。 http://en.wikipedia.org/wiki/Rare_diseaseやwikipedia:希少疾病用医薬品を参照。まず、rareってどのくらいのこというのか。事の性質上、あんまり明確に線引きをしていないようですが、統計や政策では何らかの基準が必要です。そういうわけでアメリカでは対象患者20万人以下、日では対象患者5万人未満を希少疾患として、そのための医薬品、オーファンドラッグに支援をしているようです。一般的には千人〜数万人

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    Itisango 2011/07/13
  • ダーウィン漸進的進化説を支持する定量的な証拠 - 蝉コロン

    進化は小さな遺伝的変化の蓄積によって起きる。 遺伝子のちょっとの違いで大きな形態変化を引き起こす場合もある生物はその形態の多様性のわりには案外同じような遺伝子を使いまわしていて、特定の遺伝子発現のタイミングとか、どこの細胞でとか、発現量とかの違いが、大きな形態の変化に関わっていたりします。肋骨にするのはやめて甲羅にしとくか、みたいな(2009年7月10日 カメの甲羅にまつわる100年来の謎を明らかに)。 でも、遺伝子がどれだけ変わったらどれほどの形態変化を及ぼすのか、という定量的なとこまではなかなか分かりませんでした。 で、今回をそれを確かめた一例。「Highlights: 進化:進化過程で見られた徐々に進む変化」 http://www.natureasia.com/japan/nature/updates/index.php?id=83821&issue=7353この研究は、ダーウィンが

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    Itisango 2011/07/07
  • iPS細胞から器官らしきものができる - 蝉コロン

    科学Human intestinal tissue grown in the lab 論文:http://dx.doi.org/10.1038/nature09691 ○○細胞ができた!とかみみっちい話じゃなくて、もう器官そのもの(様のもの)ができる。やったー!ヒトES細胞あるいはiPS細胞から三次元組織培養で腸管を作ったという話。 ES細胞やiPS細胞から心筋ができたとか神経細胞ができたとかありますが、だいたいこういうのはいろんな成長因子をいろんなタイミングで振りかけてES細胞やiPS細胞から目的の組織の細胞へと分化させていくというものです。クッキング的な。growth factorのチョイスは実際に胚発生で起きているシグナル誘導をミミックしていると思うけれど、時間はどうなんだろう。vivoでの発生のタイミングに合わせているのかな。細胞全部が目的のものに分化誘導できなくても、特異的に発現

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    Itisango 2011/07/01
  • 生きてる細菌を認識する免疫システム - 蝉コロン

    科学生ワクチンいらなくなるかな。 紹介記事:Nature Highlights: 細菌が生きていることを示すvita-PAMP(要登録)論文:Detection of prokaryotic mRNA signifies microbial viability and promotes immunity : Nature 生ワクチン生ワクチンと不活化ワクチンがある。生ワクチンは弱毒化した病原体(細菌・ウイルス)そのもの、不活化ワクチンは殺したやつか、構成成分の一部で、リアル病原体に対する免疫の賦与を期待する。生きてる病原体の方が免疫反応を誘導する効果が高い。生きてると感染と増殖を繰り返してワッショイワッショイ病原性を発揮するからかと思いきや、弱毒化・無毒化しても生の方が強い。だから生ワクチンが使われる。抗原性なら死んでても一緒だと思うのにな。生きていることそのものに何か要因があるのかも、と

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    Itisango 2011/06/23
  • モルモットはげっ歯類で無いかもしれない - 蝉コロン

    動物という話を10年くらい前に聞いたのだけれども、あれはどういう事だったのかな、今ではどうなってるのかなと思い調べてみました。げっ歯類。ちゃんと言うとげっ歯目/ネズミ目なのかな。歯が出ている奴らです。モルモットは一応歯が出ていますが、仲間でないかもしれないとはいったいどういうことなのでしょう。 ネズミ目はネズミ亜目、リス亜目、ヤマアラシ亜目に分かれる。マウス、ラット、ハムスター、そしてビーバーなんかはネズミ亜目。リス亜目はリス。ヤマアラシ亜目はモルモット、カピバラ、ハダカデバネズミなんかがいる。 「門歯が伸び続ける」がこの目の定義ということになるのかな。ウサギがかつて門歯が伸び続けることからネズミ目の仲間だったのだけれども、その後に別の身体的特徴からウサギ目へと独立したそうだ。そして同じようにモルモットもネズミ目からの独立を叫んだのだけれども、それは1991年に出た"Is the guin

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    Itisango 2010/09/08
  • ウイルスを使って太陽電池!まであと少し - 蝉コロン

    科学, ウイルスhttp://web.mit.edu/newsoffice/2010/belcher-water-0412.html光合成は光エネルギーを使って水を分解して水素と酸素を作るよね。 2H2O + 光エネルギー! → 4H+ + 4e- + O2水から電子を引っこ抜いてそれを使って二酸化炭素を還元して糖を作ることでエネルギーを蓄積している。その水の分解部分。光エネルギーを電子の移動に変換するところを人工的に作れればこれは太陽電池だ。調べてみると、従来の太陽電池はシリコン型というやつで、次世代として色素増感型とか有機薄膜型と呼ばれるものが研究されているらしい。シリコン型は40%くらいの変換効率なのに対して次世代はまだ数〜10%くらい。植物を模した高性能の電池はまだ完成してない。 Nature Nanotechnology 4/11の論文Biologically templated

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    Itisango 2010/04/23
  • ヒトとネアンデルタール人は交配してたかも - 蝉コロン

    科学Neanderthals may have interbred with humans : Nature Newsニューメキシコで行われたannual meeting of the American Association of Physical Anthropologistsで。形質人類学会。 ご存知のようにネアンデルタール人は我々人類の直接のご先祖というわけじゃなくて、我々の祖先と共存していた時代があるらしい別系統の人類であることがわかっている。今回、DNA解析によりネアンデルタール人とヒトは交雑していた可能性が示された。我々のゲノムにその痕跡があるという。 研究者らはアフリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、アメリカからの99人種1983人のマイクロサテライトのデータから系統樹を作ってみた。するとネアンデルタール人との交雑が2回起きたとすると最も説明がつくんじゃないかっていう結果

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    Itisango 2010/04/21
  • ネコの尻尾の付け根 - 蝉コロン

    動物ってトントンしたりカキカキすると気持ちよさそうだよね。性的なナニがアレでという話とか単に敏感なとこでとかあるみたいだけど、どうなんかね。ネットで検索すると触らない方がいいみたいな記述もあり。怒るもいるとか。個体差あるのかな。今とりあえず手元に「犬との臨床神経病学」というのがあるんだけど病気のことしか書いてなかった。坐骨なんちゃらを叩いてちゃんと反応があるかみるみたいなのはあったけど多分求める話と違う。 尻尾の付け根トントンと毛布モミモミ現象とのどゴロゴロ音の正体はの三大ミステリーに数えられますよね。あ、ところでが高い木とかに登って降りられなくなっちゃってレスキュー隊的な者に助けられたのに恩知らずにもピャーっと逃げちゃうってのは良くテレビで見かけるけども、あれそのまま捕まえてると保健所送りにしなきゃいけなくなるから、「あ、うっかり逃がしてしまったー(棒読み)」としているんじゃない

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    Itisango 2010/03/30
  • プラセボ鍼治療+強い暗示 - 蝉コロン

    科学鍼灸は偽の鍼でもワッショイワッショイ効果が出たりするので、そもそも鍼灸療法の有効性というのはホントにあるのか?という疑問が持たれています。 まっとうな鍼灸師、あるいはまっとうな研究者が見てどう思うかは分かりませんが、こういう論文がありましたと言う紹介。NeuroImage Volume 45, Issue 3, 15 April 2009, Pages 940-949 "Expectancy and treatment interactions: A dissociation between acupuncture analgesia and expectancy evoked placebo analgesia" http://dx.doi.org/10.1016/j.neuroimage.2008.12.025 用いた鍼は電気鍼でsharp painは伴わない、プラセボ群はStre

  • クロマグロ以外にも日本が関係してる動物がいろいろあったワシントン条約締約国会議 - 蝉コロン

    動物BBC News - Internet threatens rare species, conservationists warnこの記事は、インターネットの普及によって絶滅危惧種が脅かされている、という話なんだけど、写真とそのキャプションがこないだ否決されたクロマグロだったので、なんじゃろなと気になって読んでみた。 ライオンの子どもとかホッキョクグマの毛皮とかがネットオークションやチャットなんかで取引されてるらしい。匿名でできるしグローバルだからいろいろ利点が多いという話。で、今のワシントン条約締約国会議の話になるのだけれど、爬虫類ペット大国、日 規制甘く、海外から問題視 - 中国新聞にあるように、爬虫類両生類の、お得意様輸出先の一つが日のようで、個体数の少ない種がインターネットで取引されているらしい。 ワシントン条約会議では、イランの絶滅危惧種であるカイザーツエイモリは国際取引

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    Itisango 2010/03/24