ハイブリッド・ヒューマンたち――人と機械の接合の前線から みすず書房Amazonこの『ハイブリッド・ヒューマンたち』は、英国軍としてアフガニスタン紛争地に従軍し、即席爆発装置を踏んで両脚を失った元兵士の著者が、義足や義手といったテクノロジーと融合し使いこなす人々について語るエッセイ・ノンフィクションだ。 著者自身も義足ユーザーであり、本書では事故後最初に義足をつけはじめた時の体験や感情の動き。また、義足に適応していく過程がじっくりと丁寧に語られていく。それでいてノンフィクション的な部分(義足や義手の最新事情)の筆致も本職のノンフィクション作家に劣らない。障害を乗り越え、義足や義手、白杖と共に生きるようになった人々の語りも随所に挿入されており、激しく感情が揺さぶられる部分もあった。エモーショナルでためになる、現時点で今年ベストのノンフィクションだ。 ここに続くのは、人間ー機械の前線における物