アビゲイル・シュライアー(Abigail Shrier)によるIrreversible Damage (2020)の訳本が、『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』として、産経新聞出版より出版されます。詳細な批判や問題点の指摘は後日したいと考えていますが、取り急ぎ、すでにある反論や反論となる論文等をまとめました。また、りんごの人さんも同様の記事を先に書かれています。本記事と重なる文献もありますが、異なるものもありますので、ぜひ、そちらも参考にしてください。一応、こちらはコミュニティ外の方、特に「でも『学術』的には~」となってる方へ向けたものとして考えています。 あくまでIrreversible Damageやそれを支える主張自体の批判を中心とするため、トランス差別以外にも、Nワードを繰り返したりユダヤ系の方を差別したりしているJoe Roganのポッドキ
わたしがインターネットを通して見つけた批判テキストや動画へのリンクを、ここにまとめておきたいと思う。 ※このブログでは、できるだけヘイトスピーチを引用しないようにしているが、本書の内容が内容なため、各自ご注意ください。 (3.11追記)本書の表紙が当事者にとってヘイトフルであるという指摘から、表紙が表示されるものにも注意喚起をつけました。 アビゲイル・シュライアー著『Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters』は、2020年にアメリカで刊行されて以降、専門家や当事者などから数多くの批判や指摘を受けていることがわかる。 とりわけ、本書の核となっているROGD(Rapid-onset gender dysphoria)について、科学的根拠に乏しいという批判が多いようだ。“ROGD”、一見するとなにやら医学的
「搾取」この言葉を使うことに抵抗がなくはないですが やはりそうとしか考えられない現状です… もちろん現場の人は誰も悪くないのですが 悪しき慣習が漫画家の首を締めています。 普通の方々でも結構知ってる数字かとはと思いますが 漫画家が貰える印税率は10%です。 これは紙の漫画の印税率です。 まだ漫画がデジタルじゃなかった頃 漫画家は漫画を読者に届けるにあたって 写植も打てなければ、印刷もできない。 書店との交渉事や販売数も把握できないし 在庫管理もできなかった。 つまり、漫画が漫画本として世に出るために 漫画家 編集者 写植屋 印刷会社 書店取次業者 書店 倉庫管理業者 少なくともこれだけの業者が関わらんないと 本が出せなかったのです。 その、漫画家ができない仕事を 各業者に振り分けて仕事を依頼し かつ、円滑に進め、さらに販売促進、売上の分配などを 一手に担っていたのが 出版社という存在です。
「快感フレーズ」「覇王愛人」などの人気作で知られる漫画家の新條まゆ氏(51)が11日、自身のX(旧ツイッター)を更新。昨年10月期放送の日本テレビドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)の急死を受け、小学館の対応について思いをつづったことに対し、面識のある男性漫画家から「取引先に根回し」されたことを憤った。 新條氏は「昨日は面識のある男性漫画家がわたしが今一緒にお仕事してる取引先に根回しして『新條まゆがやばい糞コメントしてるから上司にも伝えた方がいい』ってLINEを送ってることが判明して『はぁ!?』ってなったんだけど」とつづり、漫画家の名は明かさなかったものの「その漫画家のポスト見に行ったら『小学館叩いてる漫画家は先生の死を利用して叩きたいだけ』とか『リスペクトがないって表現はいかがなものか』って言ってて諸々の発言が全く的外れでどっちが糞なんだよってなった」と
同書を読んだので内容を自分なりにまとめてみる。 まずアメリカにおいて、未成年の性別違和感の診断について、いいかげんな診断が行われ、それに沿った手術も行われる、という問題自体はあるのだろう。一方で、本書のそうした危険についての紹介の妥当さは、控えめに言って懸念が残る。 未成年で、自分がトランスジェンダーではないかと悩む人の内、勘違いであるものも当然、あるだろう。一方で、勘違いでない人もいるだろう。どうやって見分けるのだろうか。 この本によると、トランスジェンダーの人は、自分の性別違和を子供の頃から明確にわかっており、本当にそうかと悩むこともなく、誰とも相談する必要もなかったという(INTRODUCTION CONTAGION)。 逆に言うと、悩んでるトランスジェンダーの人はトランスではないという主張なわけで、こういう理解を広めるのは本当に危険である。 この本のほとんどは、トランスジェンダーで
追記 (10:05)明らかに長く書きすぎているので短縮版をまとめておきます トランスジェンダーの命を守るためと称して、トランスヘイターには対話の場を与えない、主張の発表の場も与えないという戦略を、学者や活動家たちが実践している。 今回のKADOKAWA刊行停止はその1つの実例である。 しかしこれは30年前の近藤誠「トンデモ本」に対して日本の医学界が実践したことと同形であり、この前世紀に起きた「キャンセル」は、蓋を開けてみればむしろ失われる命や尊厳が増えたという悲劇に終わった。 キャンセルの力は「対話を重んずる側」に向かっており、患者を守ると称して守られたのは、「正しさ」をパターナリスティックに押し付ける権威のメンツだけだった。 そもそも「トンデモ本」が、日本屈指の高リテラシー層である編集者たちの会議を通り出版されようとするのは、学術界の市民に対するコミュニケーションに課題があることを示唆し
『朝鮮戦争の起源1:1945年‐1947年 解放と南北分断体制の出現』『朝鮮戦争の起源2-1、2-2:1947年‐1950年「革命的」内戦とアメリカの覇権』ブルース・カミングス著、キム・ボム訳|クルハンアリ刊//ハンギョレ新聞社 朝鮮戦争は続いている。1953年7月27日に調印された協定は、戦争を一時中断するという停戦協定だった。終戦は成立しなかった。済州島(チェジュド)から新義州(シンウィジュ)まで朝鮮半島全域を廃虚に変え、朝鮮半島の民衆に消すことのできない傷を負わせた朝鮮戦争は、いつどこで始まったのか。ブルース・カミングス氏(80、米国シカゴ大学客員教授)が書いた『朝鮮戦争の起源』は、この問題に関する最も深層的かつ抜本的でパイオニア的な著書に選ばれる。1981年に出版されたこの著書の第1巻は1980年代に韓国語に翻訳されているが、1990年に出た第2巻は、長く韓国語翻訳版が出されなかっ
独フランクフルトで開催された昨年のブックフェアの様子(2022年10月20日撮影、資料写真)。(c)DANIEL ROLAND / AFP 【10月18日 AFP】ドイツのフランクフルトで18日から始まる世界最大の書籍見本市「フランクフルト・ブックフェア(Frankfurt book fair)」がイスラエルを支持表明したことを受け、複数のイスラム教国の出版団体が参加を取りやめる事態となっている。主催者はこれらの国の不参加は「大きな不幸」だと述べた。 今月7日のパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)によるイスラエル急襲について、ブックフェアの主催者は「野蛮な」攻撃だと即座に非難。予定を変更し、イスラエルの本に焦点を当てると表明した。 だが、これを受け、イスラム教徒が多数を占める国の出版団体が参加を相次いで取りやめた。 インドネシア出版
(CNN) トランプ前政権で副大統領を務めたマイク・ペンス氏はABCニュースとのインタビューで、2024年大統領選への出馬を検討中だと語り、国民には今後、トランプ氏に比べて「より良い選択肢」が示されるとの見通しを示した。 ペンス氏は自身が出馬するべきかどうかについて、家族とともに「祈りをこめて」検討していると述べた。 すでに出馬の意向を示唆しているトランプ氏に勝てるかという質問に「それは国民次第」と答えたうえで、「国民は政治から一歩外へ出ればなかなかうまく付き合っている。国家の指導者にも同じように、思いやりや寛容の精神を示してほしいと願うはず」と主張。「私と家族がその中でどんな役割を果たすことになるのかを考えているところだ」と語った。 同氏は出馬の意向について口を閉ざしてきたものの、かねて共和党候補の座を目指す可能性が指摘されていた。だが正式に出馬表明をすれば、党指名争いのカギを握るトラン
国内で発行される全ての出版物が集められる国立国会図書館(東京都千代田区)が、蔵書のデジタル化を進めている。本や雑誌・新聞のほか地図やCD、DVDもあり、所蔵資料は4600万点を超える。だが、そのうちデジタル化されているのは今年3月現在、6%。古い資料を中心に約281万点にとどまる。 その国会図書館のデジタル化の一部を障害のある人たちが担っているという。なぜなのか。背景を聞いてみると、障害者が働いて得られる賃金が驚くほど低いという事情があった。現場を訪ねてみた。(共同通信=市川亨) ▽「未来に残る仕事」 東京都東村山市にある工場のような建物。中にある一室のドアを開けると、黒い布で仕切られた暗室が並ぶ。そこには、ちょっと変わったスキャナーとパソコン。本を広げて黙々と作業する人たちがいた。 ここは障害者が通って働く作業所「コロニー東村山」。スキャンをしている人たちも障害者だ。そのうちの一人、吉田
※この記事の内容は俺の半生に基づくサンプルデータ1つのめちゃくちゃ主観的な話になります。ので、皆さんの半生をもとにこの記事に賛成もしくは反論して欲しいと思っています。 はじめに俺は自分を善人だと思ってます。 学の無さや配慮の無さ、怠惰性がたたって良い結果にならない事があるのは自分でも認めるところですが、基本的に他人には善意を持って接したいと思っていますし、自分に関わった人間には良い気持ちでいてほしいと心から思っています。 そしてそういった心の在り方を美しいとも思っています。 こういった善意を良しとする考え方は社会一般で言う"正しい正義感"だと思っています。 (これが正しいかどうかは皆さん各々思うところがあると思いますがとりあえずそう定義してしまいます。なんせ全部主観の話なので) "正しい正義感"が形成された経緯この正義感がどこで培われたのかと考えました。 その結論が「漫画を読む」ことでした
沖縄戦中、渡嘉敷島で起きた「集団自決(強制集団死)」を生き残り、体験を証言した金城重明(きんじょう・しげあき)さんが19日午前10時18分、急性心不全のため、那覇市内の病院で亡くなった。93歳。渡嘉敷村阿波連出身。葬儀は23日、日本キリスト教団首里教会で関係者のみで執り行われた。
2022.4.21 追記あり 2. トランスイシューに関する記述について 前のエントリの続きです。こちらのほうが本題。 先に述べたとおり、6節はここだけ「フェミニズムとジェンダー理論」の著作の紹介という形をとっていないという点で異様なのですが、その代わりに語られている著者自身の時代診断のうち、トランスイシューに関する部分は特に問題が多く、「現在こうなっている」と著者が語ることの多くがトランス差別的なクリーシェをなぞっていると私は思います。 ぱっと見で気づいたところだけ順番に引用して指摘していきます。 こんにち、「女性が子どもを産む」という身体的な特徴の描き方のみならず、「母親」という言葉自体が、トランス差別であると批判 さかね(ママ) ない。出産する「トランス男性」や出産できない「トランス女性」に対する排除的表現だからだ。政治的に正しい表現は、「子宮をもつひとが出産する」となる。このように
『社会学評論』*1の72巻4号で、「ジェンダー研究の挑戦」という公募特集*2が組まれています。この記事ではそこに掲載されている千田有紀さんの論文「フェミニズム、ジェンダー論における差異の政治」について、私の簡単な感想を記しておきます。 千田さんはこれまでも(ご本人の意図はどうあれ少なくとも結果としては)トランスジェンダーに対する差別的な言説をエンカレッジしてしまうことになるような文章を書いてきており*3、その事情を知る人たちの間には評論掲載の論文もそうなっていないかという懸念がありました。実際に読んで、残念ながらその懸念が払拭されたとは言い難いという感想を私は持ち、そしてそのことは日本社会学会の会員として表明しておくべきだと考えました。 1. 論文の構成に関する問題 トランスジェンダーについての記述について検討する前に、私にはそもそも千田論文の構成がよく理解できず、結論として何が主張されて
【12月2日 AFP】(更新)ファッション誌エル(Elle)は2日、世界各地で刊行されている同誌の記事および広告で、毛皮に関するコンテンツの使用を中止すると発表した。主要誌としては初となる。 フランスで創刊され、同国メディア大手ラガルデール(Lagardere)傘下のエルは、日本を含む45の国と地域で出版されている。 同誌のバレリア・ベソロ・ロピズ(Valeria Bessolo Llopiz)インターナショナルディレクターは同日、ファッションメディアのビジネス・オブ・ファッション(BoF)が開催した会合で、「紙面やサイトにアニマルファーを掲載することは、もはや私たちや読者の価値観とは合致しない」と発言。同誌が「動物虐待に反対」の立場を示す時が来たとの考えを示した。 世界各地で展開する45エディションのうち、毛皮コンテンツの中止はすでに13エディションで実施されている。来年1月1日からはさ
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