ペーパーラボは「Advanced Paper Project」と呼ぶ社長直轄プロジェクトから出てきた製品だ。環境負荷の軽減意識が高まる中でメーカーとして何かできることはないか、かつインクジェットプリンターなど印刷機を製造してきた同社が今後も生き残っていく戦略的な製品が作れないか、を検討してきた中で開発された。 機密保持のために社内文書の一部を外部に委託して廃棄処理している企業や自治体は多い。ペーパーラボは機密文書を社内で再生できるため、外部に機密文書を出すリスクそのものをなくせる。まずはセキュリティ意識の高い金融機関や自治体での採用を見込んでいる。 同日に会見に臨んだセイコーエプソンの碓井稔社長は、「(機密文書だけでなく)一般的な用紙も対象にしていく。ペーパーラボで紙の使い方の概念を変えていきたい」と意気込みを語った。