地域密着のサービスを心がけてきたと語るダイシン百貨店の塩沢紀行副店長=4月26日、東京都大田区山王で(木口慎子撮影) こだわりの品ぞろえと送迎など地域に根差したサービスが全国でも話題になった、東京・JR大森駅近くの「ダイシン百貨店」(東京都大田区山王)が八日に閉店する。総合ディスカウントストアグループを率いる「ドンキホーテホールディングス」が買収し、六月末に「MEGA(メガ)ドン・キホーテ」として生まれ変わる予定。昭和の名残を伝える街の「顔」がなくなることを惜しむ声もある。 (荘加卓嗣) 閉店を控えた四月末、商品もまばらとなった売り場に、常連客が訪れていた。高齢層が目立つ。三十年来の常連という区内の女性(67)は「重いものも配送してくれるから、男手がないわが家では助かった。ダイシンの看板が無くなるのは寂しい」。他にも「食堂は安くてボリュームがあり、おなかいっぱいになった」(区職員)など周辺