JR東日本が山手線や東北新幹線などで、運転士がいない無人運転車の導入に向けて検討を始めたというニュースが8月にあった。少子高齢化で今後、運転士や車掌などの不足が予想されるためで、すでに社内にプロジェクトチームを設置しているという。 ただし日本では東京のゆりかもめや神戸のポートライナーなど、新交通システムと呼ばれることが多いAGT(オートメーテッド・ガイドウェイ・トランジット)が、運転士のいない無人運転を実用化している。 一方欧州では地下鉄の無人運転の実例が見られる。開発したのはフランスで、VAL(Véhicule Automatique Léger/軽量自動車両の略)と呼ばれており、登場は1983年と、世界初の無人運転鉄道と言われるポートライナーのわずか2年後である。最初に導入されたのはフランス北部の都市リールであった。 欧州での地下鉄「自動運転」の実例 最近、そのリールの地下鉄に乗る機会