武士はどこに行ったのか~明治期の教育と社会 2,明治維新のなかで~「武士」から「士族へ」Ⅱ、「武士」から「士族」へ ~明治維新のなかで注:今回のシリーズは、第一回で記したように、園田英弘・濱名篤・廣田照幸『士族の歴史社会学的研究』(名古屋大学出版会1995、以下『研究』)における研究から、多くのものをお借りし、記しています。 (1)武士から士族へ1869年の版籍奉還で、諸大名は領有していた土地(版図)と人民(戸籍)を朝廷に「奉還」、これによって新政府は日本全土に支配権を広げ、大名は知藩事という役人に位置づけられます。 武士も「奉還」されたため、大名と藩士の主従関係は消滅、武士は国家が統括する存在となり「貫属士族」とよばれました。俸禄にかわりはるかに減じられた額の秩禄が給付されました。 また武士内部の細かい身分差もなくなり、家老など高い家格を誇る上級武士も、足軽など下級武士も同じく「士族」と
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