ある日出社したら、いつも利用している社内システムのユーザーインターフェース(UI)ががらりと変わっていた。その時、あなたはどう思うだろうか。「いきなり変更しないでほしい」と怒るか、それとも「UIの変化にはすぐに慣れる。使い勝手が改善されるならばどんどん変わっていい」と意に介さないだろうか。 会計や販売、購買、生産といった企業を支える基幹系システムで今、こうした変化が起ころうとしている。基幹系システムを構築する際に利用するERP(統合基幹業務システム)パッケージのベンダーが、外資系を中心に相次ぎSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)に舵(かじ)を切っているからだ。 いわゆる「クラウドERP」である。クラウドERPはERPベンダーがサービスとしてERPの機能を提供する。複数企業で同じアプリケーションを利用するので、バージョンアップのタイミングやUIのデザインはERPベンダーが決める。 欧