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  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 『社会調査史のリテラシー』の感想

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 文芸評論を読むならば作家の書いたものだけでいい、とどこかの対談で谷沢永一が語っていた。谷沢自身は北原武夫や平野謙などに高い評価を与えているが、たとえば彼の書いた三好達治の伊藤整の詩を評したもの、川端康成の文芸評論などの解説を読むと、言わんとしていることが分からなくもない。ただし、その解説自体が、谷沢自身が示した新機軸というか、人の文学に対する谷沢の評価があり、それを前提に文芸評論がまた評価されている、というやや込み入った事情を押さえておく必要がある。 あるとき、「実証研究における方法は研究の中に埋め込まれるものである」ゼミで工藤章先生が語っていたことがあった。工藤先生は雑談ではそういうヒロイックな言い切り型の言葉を好まれていた。そして、先

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 戦前日本の「よき教育」は学校では完結しない

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 森班長(以下、紛らわしいので班長)と稲葉さんが立て続けに刺激的なエントリを書かれたので、それに便乗しましょ。稲葉さんの森重雄批判は面白い。面白いんだが、何か違うという感じを持っている。森論文を読んだら、やっぱり、近代教育をどうやって西洋から摂取したのか、その輸入元の西洋では近代教育がどのような経緯で輸入されたときの状態になっていたのか、という問題意識が強い。 一番の問題点は子どもが基軸になっている点だと思う。まず、やっぱりなぜ学校に子どもを放り込むのか、という点が目につきやすい。これは堀尾御大のテーゼが分かりやすいが、子どもの教育から労働者教育という発展経路が想定されている。たぶん、アリエスを引いている点で、森さんも近いと思う。で、そこでは

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