ブックマーク / tmaita77.blogspot.com (8)

  • 小学校の教採競争率の推移

    文科省の統計によると,2010年度の公立小学校教員採用試験の受験者は54,418人(述べ数),うち採用者は12,284人だそうです。よって,競争率は4.4倍となります。 この競争率は,時系列的にみて,どのように推移してきたのでしょうか。文科省のホームページからは,最近10年くらいのデータしか得られません。教員採用試験の実施状況の統計は,文部科学省が第一法規より出している,『教育委員会月報』という雑誌の秋ごろの号に載っています。私は,この雑誌のバックナンバーをさかのぼり,小学校教員採用試験の競争率を,1975年度試験のものから明らかにしました。 競争率とは,受験者数と採用者数の2つの要素から決まりますので,率の推移と併せて,これらの要素も観察することが望ましいと思われます。下図は,1975年度から2010年度試験までの,実施状況の統計を図示したものです。 受験者数や採用者数は,現在よりも,1

    小学校の教採競争率の推移
  • 大学教員の職務時間の変化

    前期の授業が始まりました。非常勤先の大学で,知っている専任の先生に会うと,みなさん疲れた顔をしておられます。「(忙しくて)もうシャレになんねえよ・・・」。エレベータに同乗したある先生は,こんなことをつぶやいておられました。 私は非常勤講師ですが,専任の先生方は確かに大変そうだな,という印象を持ちます。そうした印象を検証できるデータをみつけましたので,今回はそれをご報告します。 用いるのは,文科省『大学等におけるフルタイム換算データに関する調査』の結果です。大学,短大,および大学附置研究所等の教員の年間職務時間が明らかにされています。調査対象の多くは4年制大学教員ですので,以下では単に大学教員ということにします。 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa06/fulltime/1284874.htm 最新の2008年度調査によると,集計対象となった

    大学教員の職務時間の変化
    K416
    K416 2013/04/16
    面白がれる話ではないが、面白い。
  • 大学教員市場の開放係数

    NTT出版の"Webnttpub"において,竹内洋教授が「高学歴ワーキングプア:教養難民の系譜(1)」という論稿を書かれています。タイトルの通り,大学院博士課程を修了しても行き場のない高学歴WPについて触れられています。 http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/university/001.html 博士課程修了生の多くは大学教員を志望していますが,近年,供給が需要を大きく上回っていることはよく知られています。発生する空きポスト(需要)はごくわずか。その一方で,博士課程から送り出される修了生(供給)は激増。大学教員市場の崩壊です。 竹内教授は,市場の崩壊の程度を測る簡便な数値指標を考案されています。その名は「大学教員市場の開放係数」。上記の需要と供給を照らし合わせるものです。 具体的な算出式は,求人数(大学教員増加数)÷求職者数(前年度の博士課

    大学教員市場の開放係数
    K416
    K416 2013/01/13
    (アカン)
  • 博士課程修了生の不安定進路の比重

    昨日,2012年度の文科省『学校基調査』の確定値が公表されました。8月公表の速報値とは違って,仔細な集計も多く盛られています。 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001011528 集計の仕方も年々詳しくなってきているのですが,今年度より,卒業後進路の「就職」カテゴリーが,「正規就職」と「非正規就職」とに区分されていることが注目されます。雇用の非正規化が進んでいる現在,双方の数字を分けてカウントする必要がある,という認識からでしょう。 今年度より,高等教育機関の卒業後進路カテゴリーは,以下の8つとされています。 ①:進学 ②:正規就職 ③:非正規就職 ④:臨床研修医 ⑤:専修学校,外国の学校等入学 ⑥一時的な仕事(バイト) ⑦:左記以外の者(その他) ⑧:不詳・死亡 今年春の大学院博士課程修了生(満期退学含む)の場合,

    博士課程修了生の不安定進路の比重
  • 餓死者数の長期推移

    11月15日の記事では,近年になって餓死者が増えていることをみました。飽といわれる現代日での現象であるだけに,注目されるべきことです。 上記記事では,1997年以降の推移をたどったのですが,今回はもっと遡って,戦後初期の頃からの変化を跡づけてみます。ソースは,厚労省の『人口動態統計』です,今日,総務省統計局の図書館に出向いたので,資料のバックナンバーにあたって,数字を採取してきました。 ここでいう餓死者とは,以下の死因による死亡者のことをいいます。 1950年~1994年 ・・・ 「栄養欠乏」+「飢え,渇,不良環境への放置」 1995年以降 ・・・ 「栄養欠乏」+「栄養失調」+「料の不足」 1994年までの「栄養欠乏」の中には,栄養失調も含まれます。95年以降は,栄養欠乏と栄養失調のカテゴリーが分かれているので,整合性を持たせるため,両者を合算しました。11月15日の記事では,「栄

    餓死者数の長期推移
    K416
    K416 2012/11/25
    「1954年の数と同じくらい」。
  • 専攻別にみた大学教員の構成変化

    「就職決まった?」 「うん,決まった」 「なにそれ,正規?」 「うん,正規」 「おー!」 学生さんの間で,こういう会話が交わされるのをよく耳にします。いつからか,われわれは,正規就業か非正規就業かという区分に,とてもセンシティヴになっています。 それもそのはず。現在では,働く人間の4人に1人が,ハケンやバイトといった非正規就業です。新卒年齢の20代前半では,この比率は約4割にもなります(2010年の『国勢調査』より計算)。また,正規と非正規の間には,給与等の就労条件に歴然たる格差が横たわっていることもよく知られています。 「正規ですか,非正規ですか?」。この問いの根底には,前近代社会において,相手の身分を尋ねる時にも似た思惑があることが少なくありません。そして,返ってくる答え次第で,相手に対する態度をガラッと変えてしまう・・・。悲しいことです。 さて,大学教員などは,非正規の比重が高いとと

    専攻別にみた大学教員の構成変化
    K416
    K416 2012/09/26
    もうダメなのかもな、と感じる。
  • 専攻別にみた博士課程修了生の惨状

    前回は,2012年3月の大学院博士課程修了生について,無業者率と死亡・進路不明率を計算しました。文科省の『学校基調査』では,博士課程修了後の進路として,以下のカテゴリーが設けられています。 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001011528 ①:進学 ②:正規就職 ③:非正規就職 ④:臨床研修医 ⑤:専修学校・外国の学校等入学 ⑥:一時的な仕事 ⑦:左記以外の者 ⑧:死亡・進路不明 無業者率とは,⑥~⑧の者が全体に占める比率です。要するに,定職に就けなかった者の比率です。死亡・進路不明率とは,⑧の比率のことをいいます。前回の記事で出した数字によると,人文科学系博士課程修了生の65.3%が無業者,19.0%が死亡・進路不明者という惨状です。 ところで,人文科学系は,文学,史学,そして哲学という専攻を内包しています。これ

    専攻別にみた博士課程修了生の惨状
  • 大学教員社会のジニ係数

    昨年の7月4日の記事では,大学教員の職名別(教授,准教授,講師,助教,非常勤講師)の月収データを使って,大学教員社会のジニ係数を試算してみました。データ・ソースは,2007年の文科省『学校教員統計調査』です。 ところで,資料の統計表をよくみると,何と何と,大学教員の月収分布(5万円刻み)が掲載されいるではありませんか。これを使えば,大学教員社会のジニ係数を,より精緻な形で算出することができます。文科省の『学校教員統計』は,当に「宝の山」です。 2010年の同資料によると,同年10月1日時点の大学の務教員数は172,728人です。下記サイトの表188から,この17万2千人の教員の月収額分布(5万円刻み)を知ることができます。 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001038417&cycode=0 しかるに大学教育は,大学に

    大学教員社会のジニ係数
    K416
    K416 2012/08/16
    うわ。
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