ブックマーク / sakuranomori.hatenablog.com (5)

  • ■ - 群馬大学 二宮祐研究室

    大学中退を「予防」する必要はあるのだろうか。 先日、ある講演会で大学中退を「予防」するためのプログラムについて話しを伺った。学生と大学の「ミスマッチ」を防ぐために、さまざまなプログラムを用意しているのだという。授業料収入を重要視する大学経営の観点からは意義深い取組みであるとはいえ、同時に、二つの疑問が生じたのである。 第一に、一度入学した大学の風土に馴染めず別の大学へ入り直したという事例を問題視していた点についてである。確かに、この学生にとって入学金や授業料の負担はあまりにも大きく、さらに、時間を無駄にしたという思いは辛いことであろう。しかし、このことを防ぐために、大学による配慮を徹底する、学生(生徒)による入学前の下調べの工夫を推奨するというのは限界がある。どのようなことを実施したとしても「ミスマッチ」は生じるはずだ。むしろ、大学経営の安定を犠牲としながらも、中退、転学に関する費用を軽減

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    大学において就職をあっせんするセンター(キャリアセンターのような名前のところ)が、労働契約期間を5年とする求人を推奨することがあります。しかし、この求人は違法です。期間を定める労働契約の上限は3年です。 厚生労働省による説明(リンク先PDF) http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1b.pdf もちろん、みなさんのなかには「期間の定めのない労働契約」を締結することもあるでしょう。これは、これまで「終身雇用」という概念で理解されてきた労働契約であって、定年退職の日まで労働契約を継続するというものです。また、博士の学位を持っていたり、公認会計士や弁護士などの高度な知識を必要とする資格を持っていたりする場合には、あくまでも例外として、労働契約期間の上限が5年となります。大学が対応しなければならない問題として、この違法求人に言及してきたのです

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    表題は中央教育審議会大学分科会会長の言葉である。 2月13日の中央教育審議会大学分科会大学教育部会第9回に関する新聞報道を見て、私なりに論点を整理しておかなければならないと感じている。何としてでも学習成果をテストしたいという強い意向の理由は委員名簿を見て判明した。これを覆すのはかなりの困難だろう。今回の「実質化」案もまたいつものパターンの繰り返しである。日の高等教育は劣化している、どこそこの国の高等教育は成功している、だから日はどこそこの国を参考にした改革を行わなければならない、と。「出羽の守」研究がもてはやされる所以である。ほとんどの場合、どこそこの国は米国を指している。今回紹介されているのはCLA(The Collegiate Learning Assessment)、MAPP(Measure of Academic Proficiency and Progress)、NSSE(N

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    知人がある大学のキャンパス内で、その同僚から「そういう(権威ある人びとの意に沿わない)ことを言うと刺されますよ」と言われたとこぼしていた。それは脅迫であるのだから抗議するべきだと忠告したのだが、果たしてどうなっただろうか。 ここでも「刺される」かもしれないことに言及してみよう。いよいよ、来年の春、GPAが卒業要件となった世代が3年に進学する。そこでの懸念は、3年から入ることになるゼミの選考の際に、GPAがセレクティブ・サンクションを行う目安になりかねないことである。つまり、たとえそのゼミに関わる分野に関心が高く、また、その分野の講義について成績が良かったとしても、GPA(成績の平均値)の低さを理由として排除することが許容できるのか、という問題である。教員は言わば「余計な」仕事が増えることを回避するべく、そうした排除への欲望にかられてしまうかもしれない。いちおう、制度としてはGPAを進級要件

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    K416 2011/07/27
  • [書籍]社会人基礎力 育成の手引き - 一橋大学大学教育研究開発センター二宮祐研究室

    社会人基礎力 育成の手引き 作者: 河合塾(製作・調査),経済産業省出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010/12/07メディア: 単行 クリック: 23回この商品を含むブログ (5件) を見る昨日言及したもどかしい部分を無理に一般化すると大変残念な結果になる。ある評論家が「俗流若者論」として取り上げていたのだが、まさしくその通りである。「若者にやる気がない」と言うのと同時に受験勉強に勤しむ若者を批判をしてみたり、先行研究をおそらくはその筆者の意ではないかたちで引用してみたり、15,000年前も現代も重視するべきことは同じであると言ってみたり、やりたい放題である。 以前、論文にまとめたのだが、「社会人基礎力」は Kats のマネジャー論の転用、あるいは、誤用である。マネジャー向けとされていた能力が、いつの間にか若者向けとされてしまっている―理論的な検討は行われないまま、ただな

    [書籍]社会人基礎力 育成の手引き - 一橋大学大学教育研究開発センター二宮祐研究室
    K416
    K416 2011/02/23
    「「社会人基礎力」は Kats のマネジャー論の転用、あるいは、誤用」。
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