介護などの仕事を探す人向けの専門窓口を設けたハローワークもある=東京都豊島区 介護福祉士らの養成学校で「職業訓練バブル」ともいえる状況が起きている。深刻な雇用情勢の中、失業した人を人手不足の介護現場へ振り向けようと、政府や自治体が学校に委託する訓練を急増させたことが背景にある。経営難の学校からは歓迎の声も上がるが、現場には「介護分野で働く気のない人まで集まってしまった」との戸惑いもある。 「訓練特需。しばらくは経営に頭を悩ませなくて済みそうです」 東日本のある専門学校長は、こう話す。処遇の低い介護職場が敬遠されたことや少子化の影響で、ここ数年、入学者数は定員を大きく割り込んでいたが、訓練生の受け入れで不足分を補えたからだ。 政府や自治体は、失業者に介護分野で働いてもらおうと、介護コースがある専門学校や短大に委託する訓練を、09年度から大幅に増やした。政府の計画によると、介護分野で訓