柴田英里さん×中村うさぎさん×牧村朝子さんトークレポート(前編) 「子どもが欲しくない女性はこの世にいるはずがない!」 多様性を認めない社会の抑圧を考える 「女の肉体で生まれたからには、出産の喜びを」、「社会保障制度のために子どもは産むべき」、「子育てをしないで自由を謳歌する女はわがまま」――前時代的に感じられるこれらの意見は、雑誌『FRaU』(2016年3月号)にて、結婚20年を迎えた女優・山口智子さんの「子どもを産まなかったことは後悔していない」という発言に投げかけられた批判だ。女性の生き方は多様化しているが、“女は子どもを産んで一人前”という価値観はいまだ根強いことがうかがえる。 今もなお、このような偏見が残るのはなぜなのか。主体的に人生を歩むとは、どういうことなのか。これらをテーマに語りあうイベントが、新宿眼科画廊にて行われた。主催は、現代美術彫刻家で文筆家の柴田英里氏。ゲストにフ