時間当たり生産性を基準にして成果実力主義とか言われると、未熟な若者が不利になるのは当然。さらに同一労働同一賃金になれば職務の「部品化」が進み、特に未熟な若者はいつでも取り替え可能な部品になってしまい、不景気のときこそ若者の失業率が上がる。若者の収入が減り、ますます少子化が進む可能性だってある。 長時間労働の是正や同一労働同一賃金はもちろん実現したいことであるが、主に既婚者向けの少子化対策の性格が強く、未婚の若者にとっては逆風になる可能性もある。おまけに共働きが増えると、世帯間経済格差は拡大する。収入の高い人同士結婚する傾向があるから。そして経済格差が教育格差に連鎖する……。 長時間労働や非正規雇用者冷遇が少子化の一因になっていることはたしかだと思うが、そこを修正しさせすればオールオッケーになるような単純な話であるはずがない。社会は大きな有機システムだから、どこかだけを直せば必ずどこかに不具
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