2020年度以降予定されている大学入試改革において、東大が、英語の民間試験のスコアの提出を、当面は必須としないことを発表した。さらにここにきて、2017年12月に公開されていた、大学入学共通テストの国語の「試行テスト」の問題について、「これを国語の読解力といっていいのか?」という疑問も湧き上がっている。これまでの流れを振り返ってみよう。 センター試験を変える意味はあるのか? 2017年12月、大学入学共通テストの試行テストが公開された。特に記述式が出題された数学と国語に注目が集まった。 地方の公立進学校の教員に評価を聞くと、「今回はかなり頑張ってつくった良問だと思う」「たとえば数学は、単なる計算力では太刀打ちできないようになっている」と、概ね好評だった。ただし「問題のレベルが、一部の上位層にはちょうどいいが、それ以外の高校生には難しすぎるのではないか」という声も聞いた。 実際、国語の記述式