猛暑、酷暑、極暑……。 ことしの夏は、例年以上に暑いというのが高校野球を取材して印象だ。「この暑さの中でプレーを続けていてはいつか死人が出るかもしれない」と何人かの取材仲間たちと話したものだが、埼玉県の熊谷市では気温が41度まで達したという。本当に気を付けなければいけない。プレイヤー、指導者、審判は相当、過酷だろうと思う。 このうだるような暑さによる影響は、熱中症だけではない。このコラムでも訴え続けているが、投手の疲労、登板過多は、いよいよ死活問題といっていいだろう。 「正しい投球フォームで投げていれば、球数は関係ない」という持論を展開する指導者も中にはいるが、投球フォームの何が正しいかがまだ確定しない現状では、「正しいフォーム論」は当てにしない方が良いというのが筆者の考えだ。 たとえ200球を投げても故障しない「究極の投球フォーム」がこの世に存在したとしても、この暑さの中で、すべての投球