ほのぼの異世界転生モノをその視点で? 日本のアニメの専門雑誌やウェブサイトを見ていると気づくことがあります。それは専門のレビューが行われていないという点です。映画であれば、雑誌でもウェブサイトでも各映画作品を批評する記事があるものですが、日本のアニメにはそれがないのです。もちろん「大人気です!」とか、そういう評判を紹介したり、人気ランキングなどを掲載したりする記事は見つかります。でも作品ごとにじっくりとレビューするものはない…。 たぶんこれはアニメをレビューする文化が業界の本流にはないんでしょうね(研究事例はあれど、商業的な世界では積極的に行われない)。日本のアニメ業界はかなり独特の構造を持っています。そのため、日本語圏でアニメのレビューを見つけようと思うと、個人でやっている人を見つけるくらいしか術がありません。 一方で英語圏などの海外では日本のアニメのレビューが専門ウェブサイトなどではし
マライ・メントラインプロフィール中の〈「エンタメ途上国」ドイツへの視線は自然に厳しくなるとも言える〉。この一文に、ネット上で興味深い反応があった。そこでマライの脳裏に改めて浮上した命題は「ドイツはなぜ『エンタメ途上国』なのか」。今回のクイックジャーナルは「シン・エヴァンゲリオン考察」を端緒として、ドイツ「文学の法王」と呼ばれた人物の去就に及ぶ。 きっかけは「シン・エヴァンゲリオン考察」 意味はありませんが、今回は「です・ます調」文章でいきます。 先日、『女子SPA!』というWEB媒体に「ドイツ人が見た『エヴァンゲリオン』のヒロイン像。アスカがしんどい」という記事を書きました。 ぱっと見、ドイツ考証的にエヴァの重箱の隅をつつく内容のように見せかけて実はそうでもない、というプチ罠みたいな記事で、編集担当はこの『QJWeb』と同じアライユキコさんでした。アライさんどうもありがとうございます。 …
伊藤若冲も間違えた! 日本絵画のなかには、「怪物を描くつもりではなかったのに、図らずも怪物になってしまった」という面白いものがある。 以前、日経サイエンス2017年10月号で橋本麻里氏と対談した折に気づいたのだが、伊藤若冲が『池辺群虫図』(宮内庁三の丸尚蔵館所蔵)に描いたコガネムシにも似た動物が、その問題の「モンスター」である。 この「虫」には、昆虫の「前胸」に相当する部分がない。昆虫のいわゆる「胸」と言われる部分は通常、前胸、中胸、後胸の3つの分節からなっていて、そのうち、翅が生えていない一番前の分節を「前胸」というのだが、その部分がごっそり欠けているように見えるのだ。 そればかりか、膜翅(甲虫の後翅をこう呼ぶ)が2対もあるという、突然変異でも起こしたかのような形態を示している。 前胸ができるはずのところに中胸ができ、中胸ができるはずのところに後胸ができているいっぽう、本来の後胸は、その
国宝のびょうぶから、漫画の原画まで、紫式部の「源氏物語」をモチーフにした美術作品を集めた展覧会がアメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館で始まるのを前にメディアに公開されました。 このうち、江戸時代初期の絵師、俵屋宗達による「源氏物語関屋澪標図屏風」は源氏物語の主人公、光源氏が別れた恋人と偶然再会した場面を描いたもので、国宝に指定されています。 また、会場には、明治から大正にかけて歌人の与謝野晶子が現代語訳した「新訳源氏物語」の表紙や挿絵のほか、源氏物語を描いた大和和紀さんの漫画、「あさきゆめみし」の原画まで幅広く展示されています。 展覧会の準備が進んでいた去年3月には、先月亡くなった日本文学の研究者、ドナルド・キーンさんが美術館を訪ね、源氏物語をニューヨークの書店で手に取ったのを機に、日本との関わりが始まったと話し、開催を喜んでいたということです。 展覧会を担当するジョン・カーペンタ
その話は考察するに値しない。 脚本の人は哲学的ゾンビなのだから。 彼女は真顔でそう言った。 千代ちゃんの一撃 相変わらず『けものフレンズ』が人気である。どれほどの人気であるか、人気の秘密は何かということは、今さらここで書く必要は無いだろう。一つ言うならば、7話で答え合わせがされると共に、新たな謎が提示されたのは良い構成だった。きちんと考えて作っていることを示し、これからもそうであると伝えている。回を重ねるごとに増えていく #けものフレンズ考察班 は今後も活発に使われることだろう。 そんな風潮に対し、前々から水を指すような画像が貼られるのを何度か見た。 『月刊少女野崎くん』第6巻より これは『月刊少女野崎くん*1』第60号(第6巻収録)の一コマである。状況としては、片思いの王子役を演じることになった鹿島が、その感情表現について悩んでいたのに対しての一言である。 『月刊少女野崎くん』第6巻より
こんにちはゼリー(@taka_sabuaka)です。 ポケモンGoの勢いは止まりませんね。 ところでポケモンって進化するじゃないですか? 人間は猿から進化したとも言われてるじゃないですか。(ポケモンの場合は変態と言うらしい) 正直個人的にはこれを信じてはいないんですが、進化論を信じてる人ってすごいと思うんです。 進化論とは まず進化論とは、 進化論(しんかろん、英: evolution theory)とは、生物が進化したものだとする提唱、あるいは進化に関する様々な研究や議論のことである[1]。 生物は不変のものではなく長期間かけて次第に変化してきた、という考えに基づいて、現在見られる様々な生物は全てその過程のなかで生まれてきたとする説明や理論群である。 ウィキペディア この情報と学校で習った情報組み合わせてざっくり言うと、 人類の大元の祖先はバクテリアであるということ。 バクテリアがなんや
エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo 「野球につれてって」には、日本文化に詳しくてジョークの好きな情報将校が登場して「米国の占領政策プロパガンダのパロディ」番組を放送するのだが、パロディを理解されず、そのまま受け止められてしまうというエピソードが出て来る。明るい「サモワール・メモワール」に比べ、どこか重い作品だった。 2016-05-17 18:27:10 ウディすすむ @woody_susumu 小林信彦に、戦後の米国による占領が終わらなかった、もう一つの世界を描いた「野球につれてって」という短編がある。その中で主人公が呟く「醜悪なプロパガンダのパロディが、醜悪なプロパガンダそのものになってしまうことがあるのではないだろうか?」という言葉が印象的で、ずっと頭に残っている。 2016-05-11 19:58:57
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのバリー・ブザン名誉教授が、ノッティンガム大学China Policy Instituteのブログに、中国のソフトパワーと統治システムの本質的な矛盾を指摘する論評を寄稿しています。要旨は、次の通りです。 中国の3つの弱点 中国は、ソフトパワーの面で遅れをとっており、それが自身の弱点だということを知っている。国際的な地位の向上、西側との競争、自らの文化と「中国の特色」の防衛に、ソフトパワーを高める必要性を正しく認識している。しかし、ソフトパワーが、主に市民社会から生まれることを理解していない。ソフトパワーについて政府にやれることは、経済面はいざしらず、文化面ではほとんどない。政府が主導すれば、却ってソフトパワーの有効性を損なう。人々はそれをプロパガンダだと捉え、時には拒絶すらする。 中国の問題は三つある。一つは、中国政府は海外で良いイメージを持たれていな
妖怪は「霊魂」の存在を前提としている。人間や動物だけでなく万物すべてに霊魂が宿り、それは人間と同様喜怒哀楽の感情を持っていると考えられた。その霊魂の怒った状態は「荒魂(あらたま)」、喜んだ状態は「和魂(にぎたま)」と呼ばれ、天変地異や疫病から豊作まで霊魂の感情の動きが大きく影響していると考えられた。 「和魂」の状態にある霊的存在は「神」で、それに対して「荒魂」の状態にある霊的存在は「鬼」と呼ばれ、人間にとってのマイナスイメージを全て付託された。「和魂」と「荒魂」という分類とともに、「荒魂」であっても制御されているかいないかで大きな違いがある。この場合の制御、とは祭祀されているかどうかの差で、理解できない超常現象全般を広義の怪異とするなら、狭義の意味での妖怪・怪異現象は制御されない霊魂によっておこされるとされる。 まず第一に「出来事(現象)としての妖怪」が知覚される。薄気味悪い音や匂い、得体
【AFP=時事】米インターネット小売り大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)がニューヨーク(New York)の地下鉄に掲示した、ナチス・ドイツ(Nazi)の鷹の紋章と日本の帝国主義の象徴とされる旭日旗のデザインを使用したドラマ広告が、非難が殺到したために撤去に追い込まれた。 【写真8枚】問題の広告の上に座る人々 米国旗に日独の両シンボルを融合させたこの広告は、同社制作のドラマ「The Man in the High Castle(高い城の男)」のプロモーションとして、ニューヨーク州都市交通局(MTA)から許可を得た上で、タイムズ・スクエア(Times Square)を走る地下鉄の座席を塗り替える形で掲示された。 先月放映が始まった同ドラマは、フィリップ・K・ディック(Philip K. Dick)の同名小説が原作。第2次世界大戦(World War II)に敗れ、東部をナチ
東京都内の日本記者クラブで会見する国連(UN)の「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者、マオド・ド・ブーアブキッキオ氏(2015年10月26日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI 【10月26日 AFP】(一部訂正)国連(UN)の「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者、マオド・ド・ブーアブキッキオ(Maud de Boer-Buquicchio)氏は26日、日本に対し、子どもを「極端」に性的に描いた漫画を禁止するよう呼び掛けた。 先進7か国(G7)の中で唯一児童ポルノ所持を禁止していなかった日本では、昨年ようやく子どものわいせつ写真や画像の「単純所持」禁止を盛り込んだ改正児童ポルノ禁止法が可決され、今年7月に施行された。しかし、新法施行後も性的に挑発的なポーズをとった子どもを実写した書籍やビデオはいまだ広く出回っている上、漫画の児童ポルノ描写
AKIRAの凄さがわからない若者、という話が話題になったが、実はあの話は2chまとめ系では何度か取り沙汰されており、出るべくして出た議論だと思った。僕らの世代は童夢でショックを受けAKIRAという洗礼を受けて、ああでならなければならない、という戦後ショックに近いカルチャーショックを受けた。どうも戦後世代にとってそれがなにかといえば黒澤明だったらしい。馬のいななく声や、実は竹千代が落ち武者狩りによって武具を集めていた貧農出であったという驚きも、似たような後継作品の前では霞んで見える。こういう生きるための凄み、というテーマ自体は芥川龍之介が羅生門で先にやってしまったので、恐らく小説ファンからしてみれば七人の侍ですらもマウント対象だったに違いない。他にも剣の久蔵なんかの今では全く見られない役者のストイックな雰囲気などは必見だとしても、役回り自体はさほど新しいものでもない。はっきり言えばこれを二十
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