今月、単行本『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』を東京書籍から刊行した。 大学に属さない16人の野良研究者(三浦つとむ、谷川健一、相沢忠洋、野村隈畔、原田大六、高群逸枝、吉野裕子、大槻憲二、森銑三、平岩米吉、赤松啓介、小阪修平、三沢勝衛、小室直樹、南方熊楠、橋本梧郎)の人生から、今後の学究生活のヒントをもらおうとする本書は、もともとオピニオン・サイト「En-Soph(エンソフ)」で2013年10月から連載していた「在野研究のススメ」を加筆修正して、再構成したものだ。 「En-Soph」とは、一言でいえば、一種の集合ブログである。 ウェブの文章が紙の本になってヒットするという風景はもはや決して新しいものではない……にも拘らず、そのノウハウといったものは案外共有されていないのではないか。 果たして、ウェブ上で連載していた文章を紙の本にしてもらう、というそんな夢みた