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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (20)

  • そもそもなぜ1日8時間、週5日、週40時間労働が標準的なのか

    1927年頃、米デトロイトのフォード・モーター社の工場内で、自動車のボディの組立ラインで働く男性たち。実業家ヘンリー・フォードは、現代では当たり前になっている週5日勤務制の普及に貢献した。(PHOTOGRAPH BY POPPERFOTO, GETTY IMAGES) 週の最大労働時間を現在の40時間から32時間とする法案が、米国の議会に再提出されたのは3月上旬のこと。週4日勤務制を採用するべきかどうかは、何年もの間、米国の人々の強い関心の的となってきた。 だが、そもそもなぜ週40時間働くことを求められているのだろうか。土曜日と日曜日が聖なる休日とされている理由はなんだろうか。こうした概念が職場の常識となった経緯を紹介しよう。 なぜ週5日働くのか 何世紀もの間、米国の雇用主は週ごとの休みを設けることなく、労働者を長時間働かせていた。しかし19世紀初頭、多くの雇用主が日曜日を休みとすることを

    そもそもなぜ1日8時間、週5日、週40時間労働が標準的なのか
  • 水は1日にどれくらい人体を出入りするのか、初の計算式

    水は、私たちの体に欠かせない。ごく当たり前のことだが、体を日々出入りする量は、これまで科学的に明らかにされてはいなかったそうだ。その量を推定する計算式を、医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN=ニビオン)などの国際研究グループが初めて開発した。体や環境のデータを基に、1日に失う水分量の目安を算出できるという。人生のさまざまな時期や災害時などに必要な量を予測できれば、健康管理に役立ちそうだ。 「重水素」手がかりに大規模調査 私たちの体のおよそ半分は水。一般的な成人男性で体の53%、成人女性で45%、乳児では60%を占めるという。この量を維持するため、私たちは飲んだり、事や呼吸をしたりして水分を取る。ここでストック、つまり体に含まれる水分の量は分かっていたが、フローである1日の出入り量は正確な把握が難しかった。従来は小規模な調査や、主観に頼るアンケートに限られてきたという。

    水は1日にどれくらい人体を出入りするのか、初の計算式
  • 第2回 あの「エルフ語」はなぜ、どのようにつくられたのか

    信州大学人文学部の伊藤盡教授(英米言語文化)は、広義には「英語の先生」で、英語史、中世英語、北欧語文献学などを専門にしている。もっと詳しく書くと、『指輪物語』のエルフ語の研究者(あるいは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフ語の吹き替え監修者)で、市民向けに「エルフ語講座」を開いてくれたり、「エッダ」として伝えられる北欧神話、バイキングの活動を含む北欧の人々の伝承が今に伝わる「サガ」、北欧の古い文字であるルーン文字で書かれた石碑などにとても詳しい不思議な広がりを持った研究をしている先生だ。 前回、伊藤さんが、幼い頃から「ここではないどこか」に惹かれ、その場所がなぜか北欧であるとまだ幼い頃に直観した話を聞いた。また、意味が分からないただ呪文のような言葉の連なりに惹かれるものがあり、言語と神話をまるまる創造したJ・R・R・トールキンの研究へと進んだ。その言語は「エルフ語」として知られ、神話

    第2回 あの「エルフ語」はなぜ、どのようにつくられたのか
  • 第1回 バイキングと北欧神話とトールキンの「異世界」へようこそ

    社会が閉塞感に覆われた時、ファンタジー小説映画、マンガ、アニメなどが流行しがちだという。現実の先行きが見通せない時に、人は「ここではないどこか」、つまり異世界を求めるのかもしれない。 2020年のはじめよりのパンデミックで世界が「縮んで」しまった時、日では鬼と対決する若者たちを描いた「ファンタジー」が社会現象になった。様々な「異世界」に転生するパターンを踏襲する小説やマンガも追いきれないほど描かれた。 一方で、ぼく個人の経験としても、感染症疫学や国際保健の基礎知識を読者に届ける仕事を少しはしつつも(WEBナショジオで、神戸大学の中澤港教授と10回に渡る長大な連載をした)、心は「ここではないどこか」にあったように思う。読書傾向もファンタジーに寄っていったし、『ロード・オブ・ザ・リング』などのファンタジー巨編映画を配信サービスで久しぶりに鑑賞したりもした。『スター・ウォーズ』サガ(シリーズ

    第1回 バイキングと北欧神話とトールキンの「異世界」へようこそ
  • 『ファイナルファンタジーXIV』の世界観にナショジオが与えた影響とは?シナリオライター織田万里氏に聞く

    『ファイナルファンタジー』といえば誰もが一度は聞いたことのあるゲームかもしれない。その14作目に当たるオンラインゲーム『ファイナルファンタジーXIV』(以下、FF14)の世界設定/メインシナリオライターを務める織田万里(おだ ばんり)氏、実はナショジオ愛読者でゲームの世界観づくりにナショジオをヒントにしたこともあるらしい。果たしてどんな形でゲームに関わっているのだろうか。意外とも思える『FF14』とナショジオとの関係について、織田氏に話を聞いてみた。 ――織田さんはナショジオを定期購読してくださっているそうですね。どんなきっかけで読むようになったのでしょうか。 もともと歴史や恐竜、古生物といった世界の話が好きで、ナショジオもたまに買っていました。私が今の会社(スクウェア・エニックス)に転職したのは10年ほど前なんですが、その時期から情報収集を兼ねて定期購読を始めたんです。 ――ナショジオの

    『ファイナルファンタジーXIV』の世界観にナショジオが与えた影響とは?シナリオライター織田万里氏に聞く
  • 「私はなぜ抗議するのか」弾圧続くミャンマーで9人の声を集めた

    2月1日早朝、ミャンマー国軍の将校たちは2020年11月の選挙結果を無効にすべく、クーデターを起こした。しかし、国民からこれほど大きな反発があるとは予想していなかったかもしれない。 当初、保守的な仏教国の人々は沈黙しているように見えた。しかし、警察による捜査や逮捕が始まった4日目には、若者を中心に平和的な抗議活動を行う人々が街にあふれた。かつての軍事独裁を経験してきた年配の世代も、熱烈な怒りを持って抵抗に加わった。 ミャンマー最大の都市ヤンゴンでは、2月7日、数万人の市民が街に出た。白衣を着た大勢の医学生が肩を並べて行進し、フードデリバリーの自転車が隊列を組んで走っていった。宗教的少数派、抑圧されてきた少数民族、そしてLGBTQコミュニティなど、長年疎外されてきた人々が怒りの抗議活動に参加した。若い女性たちもデモの先頭に立った。 クーデターに対する拒絶と、アウン・サン・スー・チー氏の釈放を

    「私はなぜ抗議するのか」弾圧続くミャンマーで9人の声を集めた
  • 氷原が解けて過去6千年分68本の矢が見つかる、ノルウェー

    ノルウェーのラングフォンネ氷原から出てきた木製の矢柄を調べる研究者。氷の中に閉じ込められた大昔の遺物が、近年の氷の融解で発見されることが増えている。年代は放射性炭素年代測定法を用いて特定される。(GLACIER ARCHAEOLOGY PROGRAM, INNLANDET COUNTY COUNCIL) ノルウェーの考古学チームが、同国の高山に広がる約24ヘクタールの氷原(アイスパッチ)で、氷から解け出てきた矢を何十も発見した。なかには6000年前の矢もあった。 異例の高温となった2014年と2016年の夏にラングフォンネ氷原で行われた遠征調査では、トナカイの骨と角も大量に発見された。猟師たちが何千年もの間、この氷原を利用していたことが示唆される。その間、彼らが使う矢じりの素材は石や淡水貝から鉄へと進化したが、その狩猟技術は変わらなかった。 研究チームは11月25日付けで学術誌「Holo

    氷原が解けて過去6千年分68本の矢が見つかる、ノルウェー
  • 地名の付いた料理は、本当にそこの名物なのか?

    ウクライナのキエフ。金色のドーム屋根の教会と曲がりくねったドニエプル川が見える。(PHOTOGRAPH BY LEONID ANDRONOV, GETTY IMAGES) 「ベイクド・アラスカ」「ロンドン・ブロイル」「シンガポール・ヌードル」と、都市や国の名前が付いた「ご当地料理」は数々ある。さぞかし、その土地で古くから親しまれている料理と思うだろう。 だが実は、現地とは関係なく、料理に地名が付けられる例も少なくない。例えば、アイスクリームケーキの「ベイクド・アラスカ」は1867年、米国がロシアからアラスカを買収したことを記念し、ニューヨークのシェフが考案したものだ。 料理の名前はたいてい、お客さんの心を動かすために付けられる。「消費者の価値観と共鳴する何かを生み出したい、ライバルに差を付けたいと考えるのです」と、米パシフィック大学で歴史を研究するケン・アルバーラ氏は話す。「土地との結

    地名の付いた料理は、本当にそこの名物なのか?
  • 外へ出たネコはどこへ行く? 大規模調査の結果がついに判明

    ネコがどこに行っているかについて、ほとんどの飼い主の予想は外れていた。2014年のノースカロライナ州での調査の様子を見てみよう。(解説は英語です) 「キャット・トラッカー」という大規模な国際プロジェクトの目的はシンプルだった。ペットのネコが、家の外でどこに行っているのかを調べることだ。 研究者たちは過去にも、自らの足で追跡するか(ご苦労さま!)、ネコの首輪に無線送信機を付けるかして、この難問に挑んできた。しかし、キャット・トラッカーはその規模において際立っていた。6カ国で900匹を超えるネコにGPS装置を1週間装着させ、彼らがどこへ行き、どのくらい広い範囲を動き回っているかを調査したのだ。(参考記事:「「キャット・トラッカー」が始動」) 調査開始から6年が経ち、ついに結果が2020年3月11日付けで学術誌「Animal Conservation」に発表された。そこで明らかになったのは、ほと

    外へ出たネコはどこへ行く? 大規模調査の結果がついに判明
  • 古代エジプト人が頭に載せた謎の物体、ついに発掘

    約3300年前の晩さん会。頭に円すい形の物体を載せた女性たちが描かれている。この円すいは古代エジプト美術によく登場するが、単なるシンボルか、実際に使われていたものかという議論を呼んできた。(PHOTOGRAPH BY WERNER FORMAN, UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY) 古代エジプト美術には、頭に円すい形の「何か」を載せた人々が登場する。パピルスの巻物やひつぎに描かれた王族の晩さん会や神聖な儀式には、頭に円すいを載せた男女が集まっている。特定の神々と結び付くとされた、出産の風景を描いた作品に描かれることもある。 古代エジプトでは1000年以上にわたり、この円すいが広く描かれ続けたが、実在したかどうかは不明で、その意味も解明されていなかった。この謎めいた物体が発掘されたことはなく、一部の学者は単なる象徴にすぎないと考えるようになった。キリスト教美術の聖人や

    古代エジプト人が頭に載せた謎の物体、ついに発掘
  • エベレスト登山、渋滞の背後にある大きな問題

    エベレスト登山で最も危険な場所の1つであるクンブ・アイスフォールを通る登山者の列。(PHOTOGRAPH BY MARK FISHER/FISHER CREATIVE, NATIONAL GEOGRAPHIC) 5月27日、米コロラド州のクリストファー・クリシュ氏(62歳)が、エベレスト登頂後の下山中に、標高7900メートルのキャンプ4で亡くなった。クリシュ氏の兄弟によると、死因は高山病ではなく心臓まひだという。 これで、エベレストでの今シーズンの死者は11人になり、ヒマラヤの8000メートル峰における今春の死者数は計21人にのぼった。登山シーズンはあと数日残っているため、この数はさらに増える可能性もある。 ネパールの登山家ニルマル・プルジャ氏が5月22日に撮影したエベレスト渋滞の写真は、瞬く間に拡散した。頂上付近の尾根で何百人もの登山者が渋滞し、ほぼ途切れのない列を作っている写真だ。そし

    エベレスト登山、渋滞の背後にある大きな問題
  • 地球を周回する新たな天体を確認、月とは別 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    ちりでできたコーディレフスキー雲の1つと、地球、月、太陽の位置関係を示すイラスト(原寸には比例していない)。(ILLUSTRATION BY GABOR HORVATH) 地球の周りを回る天体は、月だけではないのかもしれない。半世紀以上にわたる憶測と論争を経て、ハンガリーの天文学者と物理学者のチームが、地球を周回する2つの天体の存在をついに確認したと発表した。 研究成果は、学術誌「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」に掲載された。論文によると、地球から40万キロ余りという、月までの距離と同じくらいの位置に潜んでいた謎めいた天体を、研究チームは苦心の末にとらえたとのことだ。天体は2つとも、すべてちりでできているという。(参考記事:「太陽系外衛星の存在が濃厚に、確認されれば初」) 近いけれど見えない こうした天体の存在はずいぶん前

    地球を周回する新たな天体を確認、月とは別 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 恐竜時代の琥珀からカタツムリが体ごと見つかる

    この9900万年前の琥珀の中で発見されたカタツムリは、軟部が残るものとしては最古のものになった。(Photograph by Lida Xing, China University of Geosciences, Beijing) 琥珀の中で化石化した9900万年前の小さな陸生巻貝――いわゆるカタツムリの頭部と足、目(体からつきでた部位「眼柄」という)が発見された。この標は直径5ミリほどの大きさしかないものの、恐竜時代に生きた陸生巻貝の姿をはっきり確認できる。(参考記事:「9900万年前のカエル化石発見、熱帯雨林産で最古」) カタツムリはミャンマー北部で採取された小さな琥珀(天然樹脂の化石)の塊に含まれていた。2016年に個人の化石収集家から購入したものだ。あまり保存状態はよくないが、もう1匹のカタツムリの殻も含まれていた。この琥珀は、現在、中国広東省潮州の德煦古生物研究所に所蔵されてい

    恐竜時代の琥珀からカタツムリが体ごと見つかる
  • 第1回 依存症は厳罰主義では解決しない

    薬物依存、とりわけ、覚せい剤の乱用は、現在の日社会におけるひとつの大きな問題だ。 厚生労働省によれば、平成になってからの四半世紀、覚せい剤取締法違反で検挙された人数は時に2万人、近年、減少傾向にあるとはいえ毎年1万人以上を数える。これは、違法薬物の中で圧倒的な1位で、2位の大麻にくらべて常に数倍にのぼる(いずれも輸出入や製造・栽培についての検挙も含まれているので、単純に使用したことで検挙された人の数ではないことには留意)。 社会的な関心も大きい。 例えば、芸能人が、覚せい剤を使って逮捕されたとする。 ワイドショーはもちろん、ニュース番組ですら、時に政治や国際問題よりも多くの時間をさいて伝える。スポーツ紙や週刊誌は、さらに強い関心を寄せるかもしれない。 「転落への道」「心の闇」などといった紋切り型の言葉を使い、「信頼を裏切った」「ファンに申し訳が立たない」と断罪することも多い。 「いち早い

    第1回 依存症は厳罰主義では解決しない
  • 漁網に捕まる海鳥、緑色LEDで85%減、研究

    海鳥は漁網の影響を受けやすい。漁網に緑色のライトを付けると、ウが近寄りにくくなるという新たな研究結果が発表された。(PHOTOGRAPH BY PIERRE GLEIZES, REA/REDUX) 緑色のライトは、海の動物たちの希望の光になるかもしれない。新たな研究によって、漁網の一種である「刺し網」に緑色のLEDライトを取りつけると、海鳥であるウが誤って網にかかってしまう数が85%少なくなることがわかった。(参考記事:「海鳥の危機、過去60年で70%も減っていた」) この手法は、もともとウミガメを救うために開発された。緑色が選ばれた理由は、この波長の光はウミガメには見えるが、魚には見えないとされているため。つまり、緑色の光を使えば、漁獲量を減らすことなく、ウミガメを追い払えるというわけだ。 ウミガメの仲間はすべての種で絶滅が危ぶまれていて、漁業による混獲は重大な脅威となっている。同じグル

    漁網に捕まる海鳥、緑色LEDで85%減、研究
  • “痕跡器官”とされた脾臓の役割解明

    人間の消化器系を示すイメージ図。左上に腎臓に似た形をした紫色の脾臓がある。2009年7月に発表された研究によると、マウスを対象に調査した結果、役立たずと思われていた脾臓は、実際には損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることがわかった。 Illustration by MedicalRF.com/Visuals Unlimited 人体には虫垂や扁桃腺(へんとうせん)、余った血流路など、痕跡器官と呼ばれる臓器が存在している。進化の名残ともいえるこのような器官は、あっても無くても人体にはそれほど影響がないと考えられてきた。しかし、医療研究技術の発達に伴い、痕跡器官にも実際には懸命に働いている臓器があることがわかってきた。 痕跡器官の好例が脾臓(ひぞう)である。最新の研究によると、損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることが判明したという。脾臓は腎臓に似た形で腹部の左

    “痕跡器官”とされた脾臓の役割解明
  • 北欧バイキングの死装束にアラビア文字見つかる

    バイキングの墓から見つかる死装束にアラビア文字が織り込まれていたことを、スウェーデンの研究者が発見した。これらの衣服は100年以上前に見つかったものだが、バイキング時代の典型的な死装束として片付けられ、そのまま保管されていた。新たに行われた調査により、はるかに興味深いものであることが明らかになった。 死装束が見つかった場所は、バイキングの船葬墓やバイキング時代の主要都市ビルカの墳墓。「興味深いのは、『アラー』という単語が鏡文字で記されていたことです」と、文字を発見したスウェーデン、ウプサラ大学のテキスタイル考古学者アンニカ・ラーソン氏は語る。(参考記事:「有名なバイキング戦士、実は女性だった」) 北欧で見かけない幾何学模様 文字は、絹の帯に銀糸で織り込まれていた。ラーソン氏は、バイキング時代の埋葬に関わる慣習は、死後に天国で永遠の生を得るという思想のほかに、イスラム教の影響も受けていたので

    北欧バイキングの死装束にアラビア文字見つかる
  • 【動画】子グマ2頭を乗せて泳ぐ母グマ、貴重映像 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    グリズリー(ハイイログマ)は北米に生息するヒグマの亜種で、ぎゅっと抱きしめたくなるようなペットではない。けれど、たくましい母グマがもふもふの子グマ2頭を背に乗せて湖を泳いで渡る様子を見ていると、そんな常識が揺らぐだろう。 子グマを背負って泳ぐ母グマの映像を撮影したのは、米国アラスカ南西部のウッド・ティクチック州立公園で働くデビッド・ローズマン氏だ。場所は公園内の湖だった。(参考記事:「キツツキに乗るイタチ、クジラに乗るイルカほか、動物おんぶ写真一挙掲載」) 「ボートでロッジに向かっていた私は、前方に何かが浮いていることに気がつきました。30メートルも離れていなかったと思います」とローズマン氏。 氏が公園で働くようになってから21年になるが、子グマが母グマの背に乗って川や湖を渡る姿を見たことは一度もなかったという。(参考記事:「【動画】子グマ3匹が川に流された!そのとき母は」) ヒグマはがっ

    【動画】子グマ2頭を乗せて泳ぐ母グマ、貴重映像 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • ソ連時代の鉱山、時が止まったような街と人々の暮らし 21点

    山の中にあるマンガン採鉱場にたどり着くのには、35分ほどかかった。黒海沿岸の国ジョージア(グルジア)で活動する写真ジャーナリスト、ダロ・スラカウリ氏は防護用ヘルメットをかぶり、鉱山作業員とともに、長さ13キロの鉱山鉄道に乗り込んだ。彼らが従事しているのは、世界で最も光が当たらない仕事の1つだ。 トンネルはところどころのカーブで急に狭くなるため、車両から身を乗り出すと危ない。途中で真っ暗になることもある。だがスラカウリ氏が最も閉口したのは、トンネル内の空気の悪さだった。重たく、じめじめして、圧迫感がある。「じっとしていれば慣れるよ」と、ベテランの作業員たちが慰めた。

    ソ連時代の鉱山、時が止まったような街と人々の暮らし 21点
  • 【動画】ライオンが奪ったカメラに写っていたのは

    ネコと同じように、ライオンの母親も子どもをくわえて運ぶことがある。そんな子ライオンの気分を味わえる動画が公開された。「よだれでベタベタだよ」と泣き言のひとつも言いたくなるかもしれない。 動画に映っている2頭の雌ライオンは、ともに推定4~6歳。少なくとも1度は子どもを産んでいるだろう。実際、最初のライオンは乳が出ているように見えることから、この群れには1、2頭の子ライオンがいて、このGoProカメラと同じように唾液まみれにされているにちがいない。(参考記事:「【動画】川で遊ぶクマを至近距離で撮影した」) ガイドで野生生物写真家のクリストフ・シェーマン氏がこの動画を撮影したのは2014年、南アフリカ共和国のクルーガー国立公園でサファリを先導しているときだった。ライオンたちの通り道とおぼしき場所のわきにカメラを備え付け、離れて観察していると、この雌ライオンが方向転換してカメラに近づいてきた。 「

    【動画】ライオンが奪ったカメラに写っていたのは
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