昭和5年に神戸市の摩耶山の中腹に建てられた施設で、使われなくなって荒れ果てたあともその外観の美しさから全国のファンに「廃虚の女王」とも呼ばれている「旧摩耶観光ホテル」が国の登録有形文化財に登録されることになりました。 国の登録有形文化財に登録されるのは神戸市灘区にある「旧摩耶観光ホテル」です。 標高702メートルの摩耶山の南斜面の中腹昭和5年、企業の福利厚生施設として建てられました。 ケーブルカーの駅のそばにあり、神戸の街を一望できる立地から多くの人でにぎわい、戦後は結婚式会場やレストランを備えた観光ホテルや学生向けの合宿所として平成5年まで利用されてきました。 鉄筋コンクリート造りの地上2階、地下2階建ての建物は、それぞれの階にめぐらしたひさしが曲面を強調し舞台や洋室にはアールデコ調の意匠を凝らしていて、摩耶山がリゾート地として栄えた歴史をうかがい知ることができる点などが評価されました。