三菱鉛筆「芯が自動的にとがるシャープペン」(1) クルっと回って芯がトガる新機構を開発、成熟市場へ (聞き手:林田 孝司=フリーライター) 学生時代はよく使っていたシャープペンシルだが、最近はめっきりと使う機会が減った。しかし、「仕掛け」を楽しむ男の“ギミック心”をくすぐる一本を見つけた。三菱鉛筆の「クルトガ」である。シャープペンシルのメカニズムは、ここ20年、ほとんど変化がない。人間工学に基づいて作られた「持ち心地」が進化しているぐらいだろうか。だが、「クルトガ」はこれまでにない「書くたびに芯が自動的にとがる」といった新しい機能を持つ。この目新しい仕組みのおかげで、クルトガは成熟市場であるシャープペンシル市場に一石を投じて大ヒットとなった。自動的に芯がとがるとは一体どんな仕組みなのか。また、ヒットの要因は何かなどについて、開発に携わった三菱鉛筆の中山協さんに話をうかがった。 芯を押