安倍晋三首相(自民党総裁)は19日、憲法改正の発議に向けた議論の進め方について「与党の総裁として、次の国会から憲法審査会をぜひ動かしていきたい」と述べた。早ければ今秋の臨時国会から、衆参両院に設置されている同審査会で憲法のどの条文を改正するか具体的な議論を始める姿勢を明らかにした。 インターネットの動画配信サイト「ニコニコ動画」での与野党9党首による討論番組で語った。首相は「憲法審査会でどの条文をどう変えていくかしっかり議論しながら、いい条文をつくっていきたい」と、与野党の合意形成をめざす姿勢を強調。さらに「(改正の是非を)決めるのは国民投票だ」とも述べた。 一方、首相は現段階で憲法審査会の議論がまとまっていないことから、「(今回の)選挙で争点とすることは必ずしも必要がない」との考えを示した。