東京都の築地市場(中央区)から移転を予定する豊洲市場(江東区)で、食品を扱う主な施設下に土壌汚染対策の盛り土がされなかった問題で、都の担当部局が設計段階で「(建物の1階の床下を)厚いコンクリートで隔てれば、盛り土と代替可能」と判断していたことが19日分かった。 豊洲市場については、敷地から環境基準を大きく上回る有害物質が検出されたため、都の「専門家会議」が2008年、盛り土による汚染対策を提言。しかし実際には、主な3棟などで地下に空間が設けられ、専門家会議の了承も得られていなかった。 提言を無視した形で設計された経緯について、担当する都中央卸売市場の元担当者は「厚さ10センチ以上という土壌汚染対策法の基準を満たすコンクリートがあれば、(盛り土でなくても)十分対応可能と内部で議論した」と明かした。 11年3月に大手設計会社・日…