「また違法残業」の電通 過労死のリアルを理解しないトップに問う“責任”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 「社長として重大な責任を感じている。当社の最大の誤りは、『仕事に時間をかけることがサービス品質の向上につながる』という思い込みを前提にしたまま、業務時間の管理に取り組んでいたことにあると考えております」――。 2017年9月22日。東京簡易裁判所に出廷した電通の山本敏博社長は、こう謝罪しました。 罪状は「労働基準法違反」です。検察側の冒頭陳述によれば、「36協定」の上限を超える残業をした社員は毎月1400人前後(14年度)。東京五輪・パラリンピック関連業務を担当する機会を失わないために、36協定の上限時間を最大100時間に引き上げ、形式的に違反の解消を図るなど、極めて悪質でした。 法人としての電通と当時の上司の部長が書類送検され、上司らは不起訴処分に。一方で、法人
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