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ブックマーク / erlkonig.hatenablog.com (13)

  • 絶対続編出てほしい(のでみんな買ってほしい)、『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』 - 魔王14歳の幸福な電波

    store-jp.nintendo.com ホラーとミステリをいい具合に配分した推理ADV。今年のGWのメインにと前々から楽しみにしていたゲームですが、たいへん面白かったです! 伝統的な推理サウンドノベルの仕組みを踏まえた作りだと思いますが、プレイヤーの理解度とシナリオ展開を程よくリンクさせて気持ちよく読み進められるような工夫が随所に凝らされていて、この分野の洗練を感じました。 なるべく予備知識なく遊ぶのが面白いタイプのゲームだと思うのでお話的なところにはあまり触れません*1が、情報開示のスピードがとにかく小気味良かったです。察しのいいプレイヤーが「こういうことかな?」と仮説を組み立てたくらいの段階で早くも「正解!」と答え合わせをしてくれて、すぐさま新たな謎も提示して話を引っ張ってくれる、絶妙のテンポ感でした。「え? もうそこまで話し進めちゃうの?」と驚く場面も多々ありましたが、既に察しの

    絶対続編出てほしい(のでみんな買ってほしい)、『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』 - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2023/05/08
    シリーズ化想定してたのか
  • 揺れ動く心の形に名前をつける。作り込まれた世界と叙情溢れる青春ファンタジー『祈る神の名を知らず、願う心の形も見えず、それでも月は夜空に昇る』 - 魔王14歳の幸福な電波

    MF文庫Jから出版された新作ライトノベル小説。濃密で要素の多い物語なので一言でジャンルを説明するのもなかなか難しいのですが、ピックアップするなら「異世界ファンタジー」「青春小説」あたりでしょうか。 民族の神話や遺物・国際情勢など、奥行きのある「設定」を楽しめる作品で、独特の論理で繰り広げられる破天荒なバトル描写も魅力です。種族差別が横行する社会の残酷さ・複雑さとそれに向き合う姿勢をかなりストレートに描いていたり、「言葉」や「名づけ」が重要なキーワードになっていたり、血と臓物まみれの悪夢の描写が強烈なビジュアルイメージとなっていたりと、要素要素でも印象的なモチーフが多いですね。 そんな多岐にわたる要素が徐々に噛み合っていき、登場人物たちの抱える願い、祈り、切実な決断や心打たれる言葉へと収束していくクライマックスは圧巻。没入したまま読み終わり、を閉じて虚空を見つめ、しばらくしてはーっとため息

    揺れ動く心の形に名前をつける。作り込まれた世界と叙情溢れる青春ファンタジー『祈る神の名を知らず、願う心の形も見えず、それでも月は夜空に昇る』 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 夏コミ2日目、幻想再帰のアリュージョニスト非公式ファンブック『ゼオーティアのあるきかた』頒布します - 魔王14歳の幸福な電波

    夏コミ(C94)2日目、8/11(土)東6ツ-11aで幻想再帰のアリュージョニスト非公式ファンブック『ゼオーティアのあるきかた』を頒布します。600円です。ざっくりライトノベル系の島のあたりにあると思います。 Web小説『幻想再帰のアリュージョニスト』未読者向けの作品紹介を主眼としつつ、既読者にとってもファンブック的に読んでもらえる内容を目指しました。ゲームのガイドブック風の雰囲気が伝わるといいな……。 また、今回はアリュージョニストを多くの人に知ってもらうのが目的のため、かなり分厚い無料おためし版も相当数ご用意しました。「アリュージョニスト、名前は聞いたことあるけどよく分からないな……」という方も是非お立ち寄りください! 目次 ゼオーティアってどんなところ? イラストでわかる人物紹介 これまでのアリュージョニスト 読者アンケート そのほか 以前作った「ゆらぎの神話」の残部を多少持ってい

    夏コミ2日目、幻想再帰のアリュージョニスト非公式ファンブック『ゼオーティアのあるきかた』頒布します - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2018/08/07
  • 面倒くさいオタクの私がEXILEのドラマにハマるわけがない(即落ち)-『HiGH&LOW THE MOVIE』感想 - 魔王14歳の幸福な電波

    HiGH & LOW THE MOVIE(豪華盤) [Blu-ray] 出版社/メーカー: rhythm zone発売日: 2017/01/18メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (2件) を見る というわけでテンションが上がっているので今回は語彙少なめでお送りします。 先日ようやくBlu-ray版が出たので、劇場以来3ヶ月半ぶりに観返すことができました。1年前の自分に「おまえ来年にはEXILEのドラマにドハマリしてるぞ」って伝えても絶対信じなかったと思うんですが、見事に沼に落ちてしまいましたね……。昨年10月、「なんかTLの与太話勢がやたらハイローハイロー言ってて気になるからとりあえず1回観ておくか……」という曖昧な動機ではありましたしたが、上映最終日ぎりぎりの映画館に無理やり飛び込む判断をして当に良かったです。 劇場での鑑賞前は「EXILEの人がいっぱい出てくるケンカ映画

    面倒くさいオタクの私がEXILEのドラマにハマるわけがない(即落ち)-『HiGH&LOW THE MOVIE』感想 - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2017/01/25
    DVD出たのか
  • アリュージョニスト作者の商業デビュー作『アリス・イン・カレイドスピア』が全8章中1章から8章まで無料公開 - 魔王14歳の幸福な電波

    『アリス・イン・カレイドスピア』最近 Illustration/あずき | 最前線 - フィクション・コミック・Webエンターテイメント 7月に出版されたばかりの無名作家のデビュー作をWebでほぼ全文公開するという、なかなか大胆な宣伝が星海社のサイトで行われています(巻頭のカラーページや用語解説を含め、全8章中の8章まで公開となると、残りはあとがきや奥付くらいのものなので、ほぼ全文公開と言って差し支えないでしょう)。出版以降、毎週1章ずつ公開されていてどこまで行くのかと思ったら、ついに昨日クライマックスまで読めるようになってしまいました。期間限定の公開なのかなとも思いましたが、今のところ「掲載期間」の欄にも期限は明記されてないし、ずっとこのまま公開し続けるのかもしれません。 『アリス・イン・カレイドスピア』といえば、ごく一部でカルト的な人気を誇るWeb小説『幻想再帰のアリュージョニスト』の

    アリュージョニスト作者の商業デビュー作『アリス・イン・カレイドスピア』が全8章中1章から8章まで無料公開 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 魔王14歳の幸福な電波

    store-jp.nintendo.com ホラーとミステリをいい具合に配分した推理ADV。今年のGWのメインにと前々から楽しみにしていたゲームですが、たいへん面白かったです! 伝統的な推理サウンドノベルの仕組みを踏まえた作りだと思いますが、プレイヤーの理解度とシナリオ展開を程よくリンクさせて気持ちよく読み進められるような工夫が随所に凝らされていて、この分野の洗練を感じました。 なるべく予備知識なく遊ぶのが面白いタイプのゲームだと思うのでお話的なところにはあまり触れません*1が、情報開示のスピードがとにかく小気味良かったです。察しのいいプレイヤーが「こういうことかな?」と仮説を組み立てたくらいの段階で早くも「正解!」と答え合わせをしてくれて、すぐさま新たな謎も提示して話を引っ張ってくれる、絶妙のテンポ感でした。「え? もうそこまで話し進めちゃうの?」と驚く場面も多々ありましたが、既に察しの

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  • 成長物語くそくらえ - 石川博品『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 - 魔王14歳の幸福な電波

    読んでよかったー! 「ライトノベルって何ができるの? 既存のジャンルを縮小再生産して萌えを振りかけた寄せ集めじゃないの?」って聞かれたら、今度からこの小説を突き出してやります! ひと昔も前、他のジャンルも読めるのにあえてライトノベルを読んでいたような時、私はきっとこういう作品を求めていたんだろうなと思います、ほんと。 最近は年に数冊しかライトノベルを読まなくなったので、私が作に出逢えたのは幸運な巡り合わせだったと思います。購入のきっかけになった紹介を書いてくれた人にはお礼を言いたいくらいなのですが、肝心な記事の在処が忘却の彼方なのが残念です。あ、あと物忘れのひどい私が積読状態の作のことを思い出して実際読むまでこぎ着けたのは、だいたいid:srpgloveさんの不定期なネルリ推しのおかげでだと思うので、こちらもお礼を言っておきます。どうもありがとうございました。 内容あらすじ。ソヴィエト

    成長物語くそくらえ - 石川博品『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2012/05/19
    ナラー!
  • 感想を書きたくなくなる小説 - 佐藤亜紀『ミノタウロス』 - 魔王14歳の幸福な電波

    あうああ。ものすごい密度の小説を読んでしまいました。読み終わってから確認したらたったの400ページだったんですけれど、もっと長い時間どっぷり浸かり込んでいた感覚があります。読むことが体験になる類の小説ですね。 「自分に理解できるフォーマットから外れている」類の理由で感想の成文化が難しい作品はけっこうあるのですが、作は特にその性質が強かったです。いつもなら、それでもなんとか言葉をひねり出そうとがんばるのですが、作ではそういう気も起きません。というか、積極的に「これ感想書きたくないなあ」とすら思います。 感想でも評論でもいいのですが、作品を自分の理解できる形に「解釈」すること自体が作品を貶め歪めている、って発想ありますよね。作読んでて、その問題を特に強く意識しました。ちょっと頭をひねればそこに「意味」を見い出すことはできるんですが、そんな風に安易な意味づけをしちゃっていいんだろうか? と

    感想を書きたくなくなる小説 - 佐藤亜紀『ミノタウロス』 - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2011/09/16
    ずっと積んでたの忘れてた……
  • 『フラクション』 - 魔王14歳の幸福な電波

    私がこれまで認識してた駕籠さんってこういう感じだったもので、いきなり大真面目にミステリー語りをはじめた作にはたいそう面らいました。それも「ちょっと興味が出てきたから描いてみた」なんてものではなく、十年来ミステリーを読み耽ってきた人が書いたような密度。元来これだけはっちゃけてる人なのに、まだ牙を隠してたのかと驚くばかりです。 私たちはミステリー漫画を読んでいたか 作のせいで、私がこれまで読んできたミステリー漫画の多くは「ミステリー小説」の発想を漫画媒体に移植しただけなんでは、という疑問を覚えてしまいました。 二軸構成になっている作の片軸として描かれるのは、漫画における叙述トリックの可能性をめぐる講義的な談話です。ここで語られるアイデアはいずれもありえない意外性に富んでいて、作が今年のバカミスアワードを受賞したのも大いに納得できるところなのですが、よく考えてみると、それほど荒唐無稽な

    『フラクション』 - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2010/09/12
    未読だったので読んでみよう。駕籠先生は奇想漫画家という印象かなー
  • 私たちの文芸には、システマーがいない - 魔王14歳の幸福な電波

    野球プレイヤー/野球システマー 野球にたとえます。 野球のプレイヤーは、野球をします。プレイヤーは「野球のシステム」を熟知しようとし、「野球のシステム」に則ったハイレベルなプレイを目指します。自身の能力を磨くと共に、「野球のシステム」の中でどう動けば良いプレイができるか、を追求します。 野球のプレイヤーは、野球のシステム=ルールをどうこうしようとは、あまり考えません。"優れた野球プレイヤーは、いつもより良いルーリングを提案しようと模索している"というような話は、あまり聞いたことがありません。 「野球のシステム」は、たとえば「公認野球規則」の作成に当たる人たちによって決められます。彼らを野球システマ-と呼ぶことができるでしょう。重なるところはあるでしょうが、野球プレイヤー=野球システマ-ではないと言えます。 文芸プレイヤー/文芸システマー 以上を文芸に当てはめます。 文芸の場合でも、「"……

    私たちの文芸には、システマーがいない - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2009/06/04
  • 流水大賞『エレGY』の作者、泉和良さんはSFの人なんですよ - 魔王14歳の幸福な電波

    http://d.hatena.ne.jp/kaien/20080829/p1 海燕さんがついにじすさんの小説に手を付けられました。よいことです。 ただし「最高傑作級」という言葉の意味するところを知っている人から見ると、海燕さんが手放しで誉めてるとはとても思えません。「次回作が楽しみの作家がまたひとり登場しました」とか、なんかもう余裕で営業モードじゃないですか! まだです。まだまだ、海燕さんを唸らせるには足りないのです。 実際問題として、『エレGY』一作から泉和良さんの作風はほとんどうかがい知れません。たしかに『エレGY』の表現力は相当なものですけれど、こういった作風は泉さんにとってむしろ特殊です。海燕さんの記事では「全男子必読の恋愛小説」なんてキャッチーな紹介がなされてますけど、これが泉さんの表現のほんの一側面であることを私は伝えておかなければなりません。 泉さんは、SFの人です。SF

    流水大賞『エレGY』の作者、泉和良さんはSFの人なんですよ - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2008/08/31
  • おかげさまで、つまらない作品を読んだことがありません - 魔王14歳の幸福な電波

    「つまらない理由」をいくら列挙しても「面白い」という評価は否定できないに関連して言い足りなかったこととかを。 数少ない私のじまんというかささやかな矜持というか。少なくとも商業作品として出回っている漫画小説*1について、「読むんじゃなかった」と後悔したことは一度もありません。 もともと選びにあまり冒険するタイプではないのであまり変なのは避けてこれたというのもありますし、を一冊読んで「つまらなかった」という否定的感想しか抱けない、その程度の読みしかできないのはとても恥ずかしいことだという自戒*2もあります。 もちろん、「面白さの分からない作品」に出会うことはよくあります。サリンジャーさんのごの楽しみ方がよく分からなかったときはけっこう悩みましたし、音楽・絵画など「物語」以外のジャンルになるとさらに「分かる範囲」が狭くなります私の場合。 でも、そういうものに触れたとき「読む価値のないつま

    おかげさまで、つまらない作品を読んだことがありません - 魔王14歳の幸福な電波
    Lian
    Lian 2007/09/15
  • 非オリジナルはオリジナルに勝てないという仮定の下に徹底的にオリジナリティを追求しようとしたら途中で力尽きました - 魔王14歳の幸福な電波

    MAD(同人)を作るぐらいなら、つまらなくてもオリジナルを作ったほうがいい理由 - replore的日記 リンク先の文中ではMADという言葉に統一されていますが、MAD以外の「非オリジナル」な創作行為全般に対して当てはまる主張も行われています。そういった主張について、気になった点を挙げます。 前提 しかしながらMADというものは所詮は原作あってのものであり、その恩恵を元に作られたものであるので、原作に勝てる訳は無いのである。 何かを元にして作られたものが、元となったものに勝つことはできないという前提がまず提示されます。以降はこの評価軸を元に話が進められていますが、この前提は果たして当でしょうか。 たとえばロックマン2のワイリーステージ曲はもうファミコン版の原曲よりも「おっくせんまん」の方が人口に膾炙していますし、原曲と比して「一瞬の間人気が出るかもしれないけれどもそういったものはすぐに忘

    非オリジナルはオリジナルに勝てないという仮定の下に徹底的にオリジナリティを追求しようとしたら途中で力尽きました - 魔王14歳の幸福な電波
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